ある日とつぜん、着物に目覚めたものの──、さてどうすれば? 迷いながら訊ねながら学びながらの着物日々記録。
*** 着迷いごと ***
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11月のさまざまなこと その1
2008年 12月 12日 (金) 16:38 | 編集
ああ。またもあっという間に日がたって、12月も半ばになろうと
しています。とりいそぎ、11月のさまざまなこと、その1。

・11/10 所用で着物、第64回目。11/3,4や6日とおなじ組み合わせ。
・11/12  友人と会ったあと、着物deマトリョミン。こちらは8日とおなじでした。
・11/13 和裁ののち、吉祥寺へ。うろねさん、miさんと、蕎麦を手繰る。
      行ったのは「よしむら」。味よし、雰囲気よし。こんなお店が近所にあったなら。
・11/16&17
      知人宅へ。ひとり、着物で「スーパービュー踊り子」を体験。
      満席、通路側、雨模様。あいにくの往きに対して、翌日は晴々。
      不思議な洞窟(その名も龍宮窟)を覗いたり、
      1118-1
      「邪宗門」でお茶したり、蔵カフェ「開」に連れて行っていただいたり、
      ペリーロードを散策したり。下田はモダンだ。
      1118-2
      ふだん思いきりお世話になっているくせに、ご厚意に甘えっぱなし……。
      いつかかならずご恩返しを、と帰りの海に誓う。
       1118-3
      ひとりで泊りがけで出るときには、「着やすくて、色が濃い目の着物+
      やわらかめの綿帯」。この組み合わせだと着る時間もたいしてかからず、
      小旅行には気楽でうれしい。  
                                              (つづく)
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着物旅 | - | - |
ひとり、着物旅。
2008年 11月 14日 (金) 16:09 | 編集
といっても、11/3、4の一泊のみ。
折しも気候のよい連休真っ最中、源氏物語フォーラムの最終日にも
さしかかって、京都の街は歩くのも覚束ないほど混みあっていました。
わりに近々にはっきりと予定が決まったこともあり、電話をかけること
5軒目でようやくとれた宿は、八坂神社から歩いて5~6分の場所。
京阪四条で電車を下りて歩きはじめたものの、着物姿でキャリーを引きつつ、
うねる人の波間を縫うのはなかなかに気を使うワザ。ふだんなら15分と
かからぬ距離のはずが、倍ほどの時間をとられます。宿に着く頃には、
全身が汗ばんでいました。

3日夜は、食事会。昨年から一年間、お世話にもなり、なによりも文学に
対峙する誠実さや、生きる上での姿勢について教えていただいた先生、
そして編集者Hさんとの会は、誕生日だったことともあいまって、
忘れられぬ夜となりました。
翌4日は、ひとり奈良へ。一度も行ったことのない正倉院展に足を
運んだのですが、なんと60分待ちの看板が。連休後の平日だからと
考えるのは、誰しもおなじだったのか──、と肩を落としました。
本を持ち歩いていたのは幸いでした。1/3ほど読んでいた新書本を
ちょうど読み終えるころ、館内に入れました。人の頭の間から、ときおり
垣間見える宝物を時間をかけて拝観します。
この二日前に、NHKの「新日曜美術館」で特集されていたこともあり、
イヤホンガイドの説明も頭に入って、2時間弱を堪能しました。ほんとうは
宇治へも足を伸ばしたかったところ、疲れてしまって今回は見送り。
鹿の写真を撮って満足します。(残念ながら話しかけられはしなかった……)
1104-11104-2
一両日で、着物2年目第60回目&61回目、11/1とおなじ組み合わせです。
何度も水をくぐったとおぼしい古い縮はあくまで軽く、藍染の筒描も
洋服でいえばデニム感覚。心もちも裾さばきも、かろやかでした。
着物旅 | - | - |
きもの旅、雑考。
2008年 06月 22日 (日) 09:33 | 編集
さてさて、話は行ったりきたり、でありまするが。
以前、文中で触れたとおり、京都への二度目の着物旅で、もろもろ省みることも
ありました。じぶんへの覚書という意味合いが大きいのですが、まとめておこうと
思います。

(1)着付けについて。
 今回、着付けの学校に通っているおふたりとご一緒したことで、あらためて
 「丁寧な着方&着付け小物の威力」について実感しました。
 多少時間はかかれども、着たときの姿の美しさは別物です。
 対して、主に母と本から教わり、足りぬところを二度の単発レッスンで補った
 わたしは、どちらかといえば、習うより慣れろ派でしょうか。
 道具も仮紐も使わず、今回は補整もナシ。使う紐は腰紐のみ、が個人的な
 理想でして……、つまるところ「いかにラクに手早く着るか」に特化されつつありました。
 それも悪いことではないのでしょうが、ときに、急ぎすぎると帯のタレが跳ね気味に
 なったり、おはしょりが「もったり」したり。お恥ずかしいかぎり……。

 今回の旅でも、二日目の帯後ろは如何なものか、の仕上がりでした。 
 そこであらためて省みて、この点は気をつけよう、と思ったことといえば。
 「一点一点 ポイントを丁寧に決める」、このことです。
 基本のキ、だと笑われそうですが、長襦袢のポイントでぴしり、腰紐のポイントで
 ぴしり、と、ここぞの場所は必ず丁寧に確認すること。
 ちゃんとしたお出かけのときは仮紐を利用して、も少し、ぴしッと着ること。
 「(なるたけ)美しく、ラクに、手早く」の優先順位で着ることを目指しまする。まる。

 (2)きもの旅ならではの工夫
  今回は、初夏でもあり、新幹線で席にもたれかかることもあり、帯枕を
  母からもらった、とても小さなものにしてみました。……工夫と呼べるようなことでも
  ないですね。ふっ。
  obimakura 上がおちび枕。下がふだんの帯枕。
  下のは、お太鼓をしっかりKEEPしてくれる、「だいやす」さんオリジナルです。
  基本的に、旅の場合、角出しにできる帯ならそうしたほうが、もろもろ、ラクな気が
  します。(時間的にも、角出しのほうがぱぱっと結べてしまう気が)
  今回は付け帯にぱりぱり博多帯がお供だったので、帯枕必須でした。
  けれどこれも、旅慣れた人によっては、ハンドタオルをくるんで帯枕代わりになさったり、
  ヘチマやスポンジで代用したり、さらに軽くてラクなように工夫なさるご様子。
  雑誌記事を読むと感心します。  
  それに、さらによろしい(?)のは半幅帯の活用だとか。今回の旅でも、最終日は
  MさんYちゃん、ともに半幅でした。じゃあオマエはなぜに、と問われれば、
  これ、という半幅を持っていないこと、&母からの〝刷り込み〟によるものと
  思われます……。

  (3)送った荷物の中身
  ・単の紬一枚+博多帯+帯締+帯留
  ・ちいさく畳めるワンピース+綿カーディガン
  ・麻の半襦袢+裾よけ 各1枚
  ・白足袋3足
  ・下着
  ・洗面用具+化粧用品
  ・手ぬぐい3枚
  ・携帯電話&デジタルカメラの充電器
  ・晴雨兼用折り畳み傘
  ・三つ折にできる携帯用衣文掛け↓(着物ハンガー)2コ (ネットで探せば数百円で入手可)
  kimonohanga&op 小さくてかさばりません。
  上に写ってるのが畳めるワンピース。重宝してます。
  それと、今回のお宿「あずきや」さんでは、洗濯が「ひと籠500円」でしたので、
  恐縮しつつも、一日目に着た麻のウソツキ半襦袢と裾よけをお願いしてしまいました。
  おかげさまにて、最終日に同じものをまた着て帰ることができて、荷物がちょっぴり
  軽めになったと思います。初夏~夏の旅には、ひときわありがたいご配慮でした。

  (4)手荷物(中型紙袋1つ)の中身
  ・手ぬぐい
  ・携帯用雨コート
  ・ハンドタオル
  ・新幹線で裾に巻く用の大版風呂敷き
  ・寒い時用の薄手カシミヤストール
  ・デジタルカメラ
  ・筆記用具+手帳
  ・当日必要だった化粧品一式

  といった感じでしょうか。すみませぬ、すっかり次回の着物旅用覚書も兼ねてます。(汗) 
  今回、紙袋は取っ手が紐タイプだったのですが、掌に食い込んで痛い思いを
  いたしました。(4)分だけ入ってると、さすがに重かったのです。
  ご一緒したAさんが持っていた「ROO-shopper」のエコバッグLサイズ、でしたら
  雨もOKなのでよいかしらんと迷ったり……↓。ただ、着物のときは意外と柄行も
  目だったりするので、もすこし和寄りもよかったりもするよのう、と「雪花(せっか)」さんの
  風呂敷バッグも考えたり。
  ecobag Aさんのはこのタイプ。ラヴリー。

   そうそう、Yちゃんは風呂敷をうまく結んでサブバッグにしてました。
   二日目に別行動で行った風呂敷屋さんでは、そのバッグを見た
   店員さんが、さらに詳しい結び方を教えてくださったとか。(笑)
   いまネットで〝風呂敷 結び方〟で引いてみましたら、写真入りで詳しく
   説明を載せておられるサイトもありまするね。をを、荷物もたくさん入りそう──。
   このテもあるなあ。むー。思案のしどころです。 

  (5)今後、着物旅に欲しいと思ったもの。
  新幹線の座席に長時間座るので、帯の太鼓が擦れないか、ちょっと気に
  なりました。とりあえずポリエステルの風呂敷でカバーしたりもできますが、
  今後、塵除け代わりの夏羽織などがあるとよいのかなあ、と思ったり。
  先日の催事で、LUNCOさんに素敵なものが数点あったなあ。あとはkosodeさんでも、
  オリジナルのドット柄薄羽織を見た記憶が……。
  まあこれも、半幅帯にすれば問題はないのでしょうねえ。うむ。

  (6)着物旅の参考になった記事
  雑誌「七緒」(プレジデント社)や「きものサロン」(世界文化社)などでも
  きもの旅の工夫特集が見受けられましたが、個人的には、図書館で借りた
  マガジンハウス社の「HANAKO 2005/10/19発売号(No.857)」が役立ちました。
  さすがにバックナンバーを探そうにも、どうにも入手できなかったのが心残りで
  ありやんした。(笑)
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二度目の京都きもの旅 (最終日)
2008年 06月 20日 (金) 10:54 | 編集
ああ。京都で2泊3日だなんて、それこそ「あ?」の間で過ぎ去ります。
気づけば最終日。たっぷり愉しんでいるものの、早いなあ。「あずきや」さんとも本日でお別れです。
azukiya001
玄関からはしりもと、庭へとつづく入口には涼やかなのれん。そして凛とした百合の花が活けられて。
asagohannchuuazukiya002
↑食事の間の、窓の向こうは三条通り。車の音が響きます。 ↑玄関の小上がり、あずきやさんの
ロビーにあたるでしょうか。
本日の朝食は洋食、たっぷりの熱々パンをとりどりバスケットにいれて出してくださり、
思わず歓声が上がりました。(笑)

早起きした若手ふたりは、南禅寺まで足を伸ばして、不思議な雰囲気を味わって
ご満悦。残念ながらぎりぎりまで横になっていたワタクシでした。ほほほ、次回は
もっと体力をつけてこなくては! 旅立つ前に、宿主・北村チエコさんが写真を撮って下さいました。
azukiyamaenite お世話になりました。

本日、左からAさんは洋装、Mさんは柄半衿に麻単に麻の半幅帯、Yちゃんはデニム単に
赤の博多半幅帯。わたしは母の手縫い単紬に昨日もしていた博多帯です。

今日は新幹線の時間が決まっているので、そこを見据えながらの移動になります。
まずは食い気優先で、Yちゃんお薦めの「祗園 京きなな」。きなこアイスの専門店です。
人で賑わう祗園の小路を一本切れ込んだ細い路に、「京きなな」の看板がありました。
Yちゃん情報によれば「なんといっても〝できたてきなな〟がお薦めだそうです」とのこと、
迷わず全員、それをオーダーいたします。うほほ、艶やかでおいしそう。
kyoukinana01kyoukinana03 やっぱり満面の笑み。
まろっとして舌にやさしく、冷たすぎないのできもちよく体に馴染む味わい
でありました。上のリンク先から、取り寄せもできるもようです。MさんとYちゃんは
「きなこジャム」も買ってました。あとでお味を聞いてみよう。

さて、ちょうどお昼を回る頃合。先にアイスを食べておいてなにですが、次は、はい、
お昼です。本日は買い気より食い気の日なのであります。
わたしの行ってみたい「蕎麦屋にこら」まで、みんなしてタクシーを飛ばすのでした。
写真は撮りそびれましたが、上のリンク先をご覧いただくとわかるように、
蕎麦屋とは思えぬようなスタイリッシュな内装です。けどなんといっても、ここの
お蕎麦を食べてみたいというのがワタクシの想いでして……。

注文したのは「そばずし」&「フルーツトマトそば」でした。
nikorasoba

お味は好みにぴったり! トマトの甘さと出汁とそばの味とがほどよく絡む美味しさです。
ただ、一点。……あまりにも、量がすくなひような……。
これはわたしの皿のみならず、全員おなじでありました。味にこだわる手打ち十割そば、
量はできないということかな。
お値段もそこそこの設定なので、昼よりむしろ、夜にいろいろつまみながら酒を呑み、
〆で蕎麦、てのがよろしいのかも知れませぬ。
〝おまかせ蕎麦コース〟はぜひ試してみたいところです。

さて、かるくお腹を充たしたところで、どうしても伺いたかった「おはりばこ」さんに
足を伸ばしました。大徳寺さんのすぐそばにお店はあります。行ってみれば、噂にたがわぬ
落ち着いた町家が出迎えてくれました。
暖簾をくぐるとすぐに、左手には愛らしい根付やストラップが掛かっていて、
右手の小上がりからお座敷にあがるところには目移りするほどの小物たちが。
さっそく全員があれこれと目や手や口を動かして、品物を選びはじめました。

そして、わたしはといえば。
じつは個人的に長らく気に病んでいたことがあったので、店主の北井さんに
ご挨拶を……。もうずいぶんと以前、直接お店に取りに伺うといってネットで
取り置いていただいたものを、体調を崩して京都行きが取りやめになった上、
そのままタイミングを逃して、ご連絡も差し上げずじまいになったことがあったのでした。
(念のため申し添えますと、後にも先にも、こんな失礼なことは1回きりです)

接客の経験もある人間として、ありえない悪客ぶり。ずっとずっと気がかりでした。
北井さんはたぶん憶えておられないでしょうが、せめてこちらの気持ちだけ、
精一杯のお詫びをお伝えしたのでした。
それだけお伝えした後は、「正尚堂」さんに伺ったことや、また、「今昔西村」さんで
心惹かれた筒描きの話などをぽつりぽつりと。
すると、なんとこちらに、「正尚堂」さんで仕入れた夜着仕立ての筒描きがあるので
見せてくださるとのこと。ぜひ、と身を乗り出しました。

ちょうどその時、Mさんがご主人へのお土産にと、名物裂を使った印籠型の携帯
ケース+現代ものの柘植根付を選び出されました。
根付の蛙は、その名も〝横綱蛙〟。まわしを締めてきりりと仁王立ち、ですが
表情に、なんともいえぬ愛らしさが漂っています。
「では、この根付と紐とをケースにつける間に……」と、二階にあるくだんの筒描きを
見せてくださることになりました。

階段箪笥をのぼれば、ちょっとした広さの中二階になっていて、そこに、みごとな
獅子の筒描きが。勇ましげに水辺で吼えているのですが、目の辺りに漂う愛嬌が、
そこはかとなく正尚堂のご主人・佐野さんに似ているような。(笑)
いやいや、よいものを見せていただきました。ありがとうござります。

みなそれぞれに、お土産を手にしたり、わたしにいたっては思いもかけず、
Aさんからのいただきものをしてしまったり(汗)と、堪能してお店を後にしました。
帰りがけ、店主の北井さんはめざとく帯留に視線を止めて、質問を
なさいました。和菓子の型から和紙にかたどりする手法を使った
永田哲也氏の帯留ですが、そういえば京都でも作品展をなさったりして
おられましたっけ。詳細、こちら
oharibakomae おはりばこさんの前で。
さあ、これで京都きもの旅も終盤です。
あとは昨日フラレた「いづ重」さんで折り詰めをいただき、錦市場で漬物や佃煮を
仕入れるのみ。
すべてをつつがなく終えて、東京への帰路についたのでした。

                                        (京都きもの旅/ 了 )
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二度目の京都きもの旅 二日目(その4/ふたたび、正尚堂さんへ)
2008年 06月 19日 (木) 10:06 | 編集
タクシーにきゅっと4人がおさまって、夜の京都を走り抜けます。
茶山に着いたのは21:00になろうかという時分。
間に合った。と、ほっとしながら、正尚堂さんに向かいました。
「こんばんはー」
暖簾をくぐると、ちょうどどなたかが帰る頃合、出てきた佐野さんが
こちらを見るなり、噴き出します。
「え?」
「いや、いーい顔色になってるなあと思って」
「あー、すみません。一杯引っ掛けてきちゃいました」
4人して上がりこむと、他にもおふたりほどいらした方たちが
避けてくださって(恐縮でした)、ゆっくりと見られるスペースを作って
くださいます。さあ、なにやかやとふたたび着物を拝見しつつ、あれは
どういう話の流れでしたか、〝お茶の間カフェ〟のスペースで、お酒もいただける、
という話題が。思わず「すみません、赤ワインを……(をい)」。
yorunoyoruno02
夜の正尚堂さん。昼とは違った、あやしくも寛げる雰囲気が漂います。
 ↑ アテクシのいただいた赤ワインが見えますな。(笑)

アルコオルを足すわたくしのほか、他の3人もそれぞれ、好きな飲み物を
お願いして、なんとはなしにお茶して和む雰囲気となりました。
「さっそく、夏大島着てきました」
「よかったよかった、うん、似合ってますよ」
「ありがとうございます。あ、今日はだいやすさんに寄ってきました」
「社長さんお元気だった?」
といった会話を交わすうち、思いがけず右隣に座ったAさんが目を輝かせて、
すぐ脇に置かれたものを眺めているのに気づきました。
「これも売り物ですか?」
「そう。あとほかに、奥にもひとつと、あと、桜材のもあったかな」
Aさんが心惹かれたものは、〝結界〟と呼べばよいのでしょうか、
素通しの木枠が屏風のように二つ折りになっているもの。
ちょうど、おばあさま愛用の枕屏風のようなものが欲しいと思って
探していたそうで。
「これに気に入りの手ぬぐいをあしらったりしたら素敵だと思うんです」
「おお、それはいいですねえ」
さらに、その木枠の両端に下げる飾りとして、〝風鎮(ふうちん)〟にも
視線が止まります。風鎮とは、掛け軸の軸先両端にかける錘(おもり)の
ことですが、ちょっとしたアクセントに下げると印象も変わりそう。
瀬戸焼のよい風合いの風鎮も、合わせて買おうかどうしようか──。
迷うAさんに、佐野さんもまたしばらく考えてから、「よし、じゃね、
二日続けて来てくれたことだし、それとこれとで○○円!」と思い切ったご発言。
周囲のほうが「ええっ」「いいんですか?」「Aさん、やった、そりゃもう
買うしかないっしょ!」と大騒ぎで盛り上がり、Aさんもにっこり納得の
手打ちとなりました。(笑)
いやあ、ありがたやありがたや。その後も、愛らしい単の長襦袢を掘り出したり、
Mさんはたぶんほぼ新品の麻の長襦袢を掘り当てたり(あれはお買い得
でやんした)、あれ、Yちゃんもなにか買ったのでありましたか……?
yoruno03 若冲風袋帯を試すわたし、助けてくれるYちゃん。
 手前に、くだんの〝結界〟がちょろりと写っています!

その合間にもいろいろお喋りさせていただいて、はっと気づくと閉店時間の
22:00をかるがると回ってしまっていたのです。慌てる我々。
「すっかり遅くなっちゃった!」
「申し訳ありませんっ」
「いやいやいや。今でこそ、いちおう閉店時間があるんですけどね、昔はそりゃ、
ちょうど今くらいからひとが集まりはじめてね……」
佐野さんの視線が心なしか遠くを見つめるような。
「ということは、閉店時間は」
「うーん。明け方だったりもしたかなあ」
「……お疲れさまです」
いやはや、体力勝負の営業です。それにしても、ご厚意に甘えて、ほんに遅くまで
お邪魔してしまいました。申し訳ありませぬ。そしてありがとうございます!

じっくり見せていただいた、若冲風の色鮮やかな鶏刺繍帯、おせんちゃん風
アンティークお召しが、次回お邪魔するときまで残っていてくれま……すまいなあ、
あれはたぶん。
けれど、心配いりませぬ。たぶん正尚堂さんにはいつ伺っても、イキのよい
楽しい品物がわくわく揃って待っていてくれる気がいたします。

次は、いつお邪魔しちゃいましょうかね?(笑)
今回は正尚堂さんのおかげで、じつにじつに有意義なきもの旅となりました。
ありがとうございます!!! それぞれに紙袋を手にして、4人は宿に戻るのでした。

おまけ:本日のコーディネート確認。
omake 夏大島+単博多帯+和菓紙帯留。
 根付のように見えるのは、「おはりばこ」さんの携帯ストラップだす。かれこれ一年以上愛用中。

                                    (つづく いよいよ最終日)
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