ある日とつぜん、着物に目覚めたものの──、さてどうすれば? 迷いながら訊ねながら学びながらの着物日々記録。
*** 着迷いごと ***
スポンサーサイト
--年 --月 --日 (--) --:-- | 編集
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
よみがえる紬。
2009年 04月 25日 (土) 22:46 | 編集
先日、はじめて佃島にある「きもの工房 扇屋」さんに足を運んで
まいりました。前もってアポイントメントをとっての訪問です。
目的はといえば──、伯母が若い頃に着ていた紬の再生でした。
240409001 (これは、2007年に実家で着付け&二重太鼓の練習をした際の写真)

裏に使われた紅絹の色がさまざまな場所に大きく染み出している
うえに、あちこちに汚れも浮いた古い紬。わたしの練習用に
提供した後、母はじぶんのスカートやうわっぱりに作り替える
心づもりでいたようです。そのまま放置されていたのを、あまりに好みの
色柄だったために諦めきれず、いちど専門の方に聞いてみたいからと
拝み倒すようにして預かったのが、今年のあたまのことでした。
母の話では、縫われてからおよそ65年ほどを経てきた着物です。
たぶん無理ではあろうけれど、きちんとプロに見ていただいた
上なら納得もできようと思ったのです。

お店で待っていてくださったのは、三代目ご夫妻。初対面の挨拶を
交わしてから、椅子に腰かけ、風呂敷包みを開きます。
こちらの説明と希望とに耳を傾けながら、古びた紬に丁寧に目を通して
くださったあと、「まずは生地が耐えられるかどうか。すこし
ほどいてみてもよろしいですか?」と奥様。もちろんそのつもりで
持参しました、とお願いして、袖の一部がほどかれ、試されるのを
少々緊張しながら見守りました。
ここで否やが出れば、再生自体、ハナから諦めねばなりません。
結果は……、「大丈夫そうですね」。
目前で、縦に、横にと力をこめて引いてみせてくださり、どうやら
耐えられそうな状態だとの判断が。思わず溜息が洩れました。
よかったよかった、生き返ってくれそうです。

場合によっては絣が薄くなったり滲んだりするかも知れず、
それは仕立て直しの際に下前にもってくるなどの工夫をしましょう、
といったご説明を伺って、続いては寸法や好みのご相談。
伯母の娘時代のものとて、袖の丸みが二寸もあるのですが、それは
それで好きなので、丸みはそのまま。
また、お稽古事や普段にも着るものだったこともあってか、
袖丈がかなり短め。あとちょっぴりは出せそうということで、
一尺二寸ほどの心づもりで。
いわゆる元禄袖とも呼ばれる形になりそうです。
さらに、私のこの日の着物姿をご覧になりつつ、今はかなり細身に
仕上がっている紬の、後幅や前幅を並みにするか、後ろだけ
やや細くするか、といった細かい点も詰めていきます。

つづいては裏の相談。
色が染み出した紅絹も、そして古くなって縮みの見られる八掛けも
使えませぬ。それでは、というので取り出されたのは分厚い色見本帖。
奥様の後ろの部屋で、別の仕事をしておられるご主人が
さりげなく「金茶かな」とおっしゃるのを受けて、「そうね、それも
いいわね。あとはね、もう少しおもしろい組み合わせもあると思うのよ」と、
色帖をめくっていく奥様。
会話の呼吸や、穏やかな掛け合いを、初対面なのになぜか
よく知っているような──、と感じていて、ああ、と気づきました。
黒田商店のご夫妻の掛け合いと、相通じる感覚があるのです。
永く呼吸を合わせて仕事を続けてこられた職人ご夫妻ならではの
「間合い」とでもいいましょうか。
信頼感が滲みでて、こちらも安心して委ねられる空気に包まれます。
けっきょく、いくつかのお薦めを検討したうえで、あえて青系の色を
つけることになりました。

奥様が、注文票にいろいろと書き込みを続けていかれます。
紬の種類のところで、ご主人に質問。
「おとうさん、これは村山?」
「そうね、村山だね」
との会話に、村山大島の印象は「大島を真似た紬」程度の認識だった
ワタクシ、思わず質問を差し挟みます。
奥様はおだやかに笑いながら、「昭和のあたま頃や、わたしたちの
子ども時代は、大島っていったらほとんど村山ですよ。ふだん着として
いろんな場所、たとえば桐生のほうでも織られていましたし」と
説明してくださいました。(帰宅して調べて、あらためてその歴史や
魅力を知りました。ぶじに仕立て直しがあがったら、ぜひ村山織物協同組合
を訪ねてみたいと思ったことです。ちなみに結城屋きもの博物館内の
「村山大島」項目に、詳細な記事も)

とちゅう、中央区消防団のお話や、思いがけない話題から転がり出た
馬刺しの味について、などなど会話も弾み、最初から最後まで、心はずむ
ひとときを過ごしました。
秋の仕上がりが、今から楽しみでなりません。……が、その前に。
帰宅してさっそく、「仕立て上がり積み立て」を始めたのでありました。
仕立て直しを笑顔で受け取れるよう、毎月しっかり貯めていこう。うむ。

せっかく佃に出たので、この後、月島~勝どきを散策。また後日、
その様子もご報告できればと思います。
スポンサーサイト
春の気配に誘われて その2
2009年 04月 23日 (木) 11:53 | 編集
とある日、両親とともに「国宝 阿修羅展」にまいりました。
中学生の頃、修学旅行で初めてお目にかかって以来のファンである
ワタクシと、なぜか家のほとんどの部屋にその写真を飾るほどの
ファンである父&それに快く付き合っている母、という組み合わせ。

用意周到に朝日新聞社発行の招待券を申し込み、早い時期から
準備を整えていた我々、わざわざ平日の午前中早めの時間を
選んで行ったのですが──、東京国立博物館の正門前に着くと、
大勢のひとたちが次々と吸い込まれて行くさまが目に入りました。
「これは混むな」。
待つのが大の苦手の父がぼそりとひとこと。案の定、平成館前には
長蛇の列、係員が数人でて、なにやら大声で案内しています。
ひっかかってしまった……。
強くなりはじめた陽射しのうえに、ときおり激しく吹く風、という
悪条件のもと、おとなしく列の中で待つこと15分ほどでしたか。
覚悟していたよりは早く、中に入ることができたのでした。

館内は正直、「ひとだかりを観にきた」という表現しかできぬほどの
混雑っぷり。昨年、正倉院展を観にいった日のデジャヴかと思いました。
「万一はぐれたら一階の甘味処横のソファで落ち合おう」と決めたものの、
このところ体調がいまひとつの母が気がかり。展示のためにほの暗く
落とした照明も、母の目には頼りなく映るようで、なんとなく足元も
覚束なげな様子です。とりあえず、つかず離れず傍にいることとし、
父は自由行動で。
意外だったことには、ひとの体の隙間からわりにちゃんと、
展示品を観ることができまして。母もわたしも小柄なのが、かえって
幸いしたようです。
また、「国宝 十大弟子像」や、「国宝 八部衆像」なども、
すぐそばで観られたのはありがたいことでした。それぞれに異なる表情や、
裾ひるがえる衣裳の巧みさ、また、ほどこされた彩色や文様について、
母とあれこれ囁き交わしながら観ていきます。

本日の主役、阿修羅像の近くに辿りつくと、ここでもふたたび
「入場制限」。今回の目玉として、阿修羅像を360度から観られる
展示となっているのですが、その近くに寄る人波をセーブするべく、
係員が声と身体を張っておられます。
待たされること数分、ようやく近づけました。
久々に間近でお目にかかった阿修羅像の周囲を、ゆっくりと、
ゆっくりと回りました。

数十年前、初めて興福寺国宝館で出逢ったときに感じた薄暗さ、
肌寒さ、心細さ、埃っぽい匂いまでもが、ふっと立ち上がってきます。
同時に、微かにひそめられた眉や、蠱惑的とさえいえる体つきの
中に、光瀬龍氏の傑作「百億の昼と千億の夜」を、そしてそれを
原作とし、さらなる奥行きと広がりを得た萩尾望都氏の名作
「百億の昼と千億の夜」を見ていました。
阿修羅王の無間の闘いに胸揺さぶられ、あまりにも自分の埒外の
世界観があることに、ただ呆然と立ち尽くした14歳の夜。
その気配や息遣いまでもがすぐ傍にあって、手元をすり抜けていった
時間を感じながら、しばらくぼんやりしていました。

現実にもどれば、ひしめき合う人の中に、年を経た自分と両親とが
立っており。そのまま、出口に向かいました。
館内のミュージアムショップで、母の土産物選びに付き合う折、
ついつい手が伸びたのは、蕎麦の実を黒砂糖でくるんだ金平糖。
並んだ小箱の愛らしさに、ふたりして迷いに迷ったのでした。
14040906
(京都の蕎麦店・花背屋のもの、装丁に使われた版画になんとも
味がありました。金平糖のほうも、控えめな甘さと噛みごたえが程よく、
珈琲にも緑茶にも寄り添うお味。食べ終えたら、小箱に帯留をしまおうと
今から嬉しかったりいたします)

偶然にも、この日は阿修羅フィギア(by海洋堂)の整理券配布の日とも
重なっており、ぶじ、購入手続きを済ませることができたのでした。
よかったね、父。届いたら、ときどき触らせてください。

外に出ると、4月の空気がおいしく感じられました。
ちょうど国立博物館庭園の開放期間中のこともあり、昼食前に
3人でそぞろ歩いてきました。ほとんどの桜はすでに散り終えて、
早くも緑が濃くなってきています。
1404090114040903
14040902
わずかに残っていた花。次回は盛りの折に歩いてみたいものです。

東洋館別館一階の「ラコール」でランチ。その後、東洋館内のミュージアム
ショップも冷やかしてから、国立博物館を後にしました。

あとで気づいたのですが、東洋館ではちょうど「インドネシアの染織」展を
開催中でして……、せっかく布好きの母も一緒だったのに、惜しいことを
しました。6月7日まで開催中ですし、個人的に調べたいことがあって
ちかぢかお隣の図書館に行く心づもりもあるので、立ち寄りたいと願って
います。
この日が着物3年目/26回目、いつもの大島紬+染帯の組み合わせ。
半衿もおとなしく、淡い石竹色の無地でした。唯一、横縞の帯締で
控えめにポップさを主張した、つもり。(笑)
1404090914040905
春の気配に誘われて その1
2009年 04月 22日 (水) 01:20 | 編集
この4月から、ちょっとしたツアーに参加しはじめまして。これから
まずは11月まで、多いときは月に3回ほど週末を中心に出かけることに
なるのですが、その詳細はもう少し時間のある折に、丁寧にアップして
いきたいと願っています。
そんなわけで、そのほかの着物deお出かけ、の記事を先にいくつか。

とある週末、mi さんと向かいましたは、またもや灯屋2銀座店。
なぜと申しますに、以前 mi さんが出逢われたざざんざの反物や
単の着物、気になっておられたサリー帯などの寸法合わせや、
コーディネートなどなどを、まとめてこの日にいたしましょう、ということに
なったのでして。
ひとさまの買物といえども、目の前でさまざまに広げて一緒に
悩んだり、思わぬ組み合わせの妙に喜んだりできるのは、じつに
心楽しいひととき。
この古裂を半衿がわりにするといっそう映えるだの、葡萄色の
シルクストールを帯揚にすればぐっと締まるだの、いやいや
それは初秋の組み合わせとして──、だのと、例によって店に
居合わせた全員で、ああでもないこうでもないと盛り上がります。

mi さんが合わせるために持参した、柳に蛙刺繍の夏帯が、今回
購入する流水柄の単にぴたりと嵌まったときには、思わず吐息が
洩れました。
この夏帯は、昨年の6月、「銀座大レトロ市」にご一緒した際、LUNCOさんで
納戸色のざざんざと一緒に手に入れたもの。
こういう出会いを目にする都度、着物が広げてくれる世界の味わい深さに
胸が高鳴ります。好きなものを揃えていけば、いずれ必ず、そのものに
似合う相手に巡り会えるものなのだと、あらためて噛みしめながら……。

1104090511040906
上にも出てきた納戸色のざざんざに、灯屋2で以前、別の機会に
入手していたアンティーク帯。 mi さんも得心、のコーディネート。
わたしは春定番の、琉球紬+母の染帯という組み合わせ。帯締を
あわやかな真珠色にして、こころもち「はんなり」気分です。

(この日は3年目/25回目にあたりました。ちなみに、下記記事・
櫛かんざし美術館に行った折が21回目、相方との花見が22回目。
23回目が、冒頭で触れた〝とあるツアー〟の際で、24回目は
マトリョミンレッスンでした。←この時は、結城紬にサリー帯の
組み合わせ。レッスン後に検定試験合格の打ち上げがあったので、
久々に着物で奏でました♪)
ふたたび、の櫛かんざし美術館 その2
2009年 04月 21日 (火) 09:45 | 編集
ひととおり酒蔵見物を終えたあと、地下連絡通路を通って中庭に
戻ります。売店前で、これまた前回品切れだった「酒まんじゅう」の
文字に目が釘付け──、まだお昼が終わってから小一時間しか
たっていないのですけれども。
けっきょく、はい、誘惑には勝てませんで、渓流を愛でながらいただきました。
020409017 もふっ。

日本酒の名残で頬まで桜色に染めたまま、まずは吊橋を渡ります。
020409015
だらだら坂をのぼる途中で、ちと休憩(をい)。 k さんが笑いながら
背中を押してくれました。す、すまんことです。上りおえてちょいと左に
まいれば、美術館が佇んでいます。
あらかじめいただいていた割引券をにこにこと差し出して、さて、
「春の展示」を拝観。
この美術館の顔にもなっている、「桜花文様蒔絵櫛」がしっかと
飾ってありました。ほか、春らしく、花櫛、紅櫛、びらびら簪なども
華やかに。紅の中でも、臙脂虫(えんじむし)という、サボテンに
寄生するカイガラムシの一種のメスを粉末にして染めたという
鮮やかな赤い櫛に目を奪われてしまいました。美しい……。
ほか、 k さんご贔屓の羊遊斎(ようゆうさい)デザインの蒔絵櫛も、
はっと目を惹かれる意匠です。さすが、江戸時代に「羊遊斎」の
名自体がブランドとなって流通するほど高い人気を誇った蒔絵師
だなあ、と感心。

この「春の展示」ですが、どうやら以前NHK「美の壺」で取り上げられた
時期とちょうど重なっているようでして、こちらでもろもろ、写真をご覧になれます。

前回うかがった際の展示とはまた、まったく趣が異なって、
やはり次も観に来たいなと思った次第。(冬の展示も、ご案内を
いただきながら見逃してしまっています)

それにしても、わが家からこの櫛かんざし美術館や澤乃井ガーデン
のある沢井駅まで、およそ2時間。ちょっとしたおとなの遠足気分です。
ことに青梅線、青梅~奥多摩間は、電車のドア脇にボタンがついていて、
それで開閉いたします。この味わいもまた、ちょっとした小旅行気分を
盛り上げてくれます。
沢井駅の乗降もポイントが高いのですよね。このあたりの写真も、k さんから
もらって後でUPしたいと思います。この日が、着物 3年目/21回目でした。
酒蔵見学(ふたたび、の櫛かんざし美術館 その1)
2009年 04月 20日 (月) 14:36 | 編集
昨年10月、うろねさん、mさんとご一緒した、櫛かんざし美術館
年に何度か替わる展示をできるなら全て観ておきたいと思っているので、
ちょうど「行ってみたかった」とおっしゃる k さんと、のんびり出かけてまいりました。

まずは前回も舌鼓をうった「豆らく」にて落ち合います。
020409001020409014
おいしくてリーズナブルな「二色のざる豆腐膳」1300円。
この日の豆腐はさくらのおぼろ豆腐でした。口にふくむとほろほろと崩れて、
仄かな桜の香りが広がります。
020409002
春の新酒「花見新酒」をいただきながら喋るうち、はっと気づくと小一時間が
たっていて、あわてて立ち上がりました。というのも、前回の訪問で果たせなかった、
「酒蔵見学」にあらかじめ申し込んでいたのです。
もともと櫛かんざし美術館は、小澤酒造さんの関連会社。酒蔵を含む広い
敷地内の、川向こうに建っています。で、本日は、美術館来訪前に、酒蔵見学を
させていただこうという目論み。

集合場所の売店前に行くと、ちいさなメモ書きを渡されました。
それを手に、地下通路を辿って、酒蔵前にまいります。すでに案内担当の
方が待っておられました。
挨拶を交わして、まずは「酒々小屋」へ。ここは見学前後の待機室兼、
説明室。すでに数人の方が中に座っておられます。古い小学校の
一室を思わせる室内、隅には「酒林(さかばやし)」とも呼ばれる杉玉(すぎたま)が
かかっています。(今年も新酒ができましたよ、と近隣の方たちに知らせる印──、
新酒ができたばかりのときは青々として、日がたつにつれ、茶色く枯れていくのです)
020409004020409007
酒造についての説明をお聞きしたのち、いざ、蔵の中へ。
頑丈そうな扉の前には、神棚がしっかりと設えられています。
020409006
「写真を撮っても差し支えありませんか?」とお尋ねすると、
「どうぞどうぞ! 隠すようなものはなんにもありませんし(笑)」との
快いお返事。さっそく、仕事のお邪魔にならぬよう気をつけながら、蔵の中を
撮らせてもらいます。(フラッシュを使うのは遠慮したので、暗い画面で
すみませぬ)
まずは立ち並ぶ大きなタンクに圧倒されました。
酒は、江戸時代より税金の対象。そのことを明示するかのように、タンク
ひとつひとつに、細かい単位まで容量が記されています。
020409005
020409008 「藪田式(やぶたしき)」と呼ばれる圧搾機。
醗酵が終わったもろみをこの機械で絞ると、カーテンのようにみえる濾布部分に
酒粕が残る、という仕組み。
写真が撮れませんでしたが、上級酒につかう米、普通酒に使う米の
違いがはっきりわかるサンプルも見せていただきました。
こりゃ、高いわけだわなあ。と、はっきり分かります。(笑)
020409009
蔵の一角では、熟成酒も眠っています。案内担当の方のお話では
「よく〝ふつうのお酒とどっちが美味しいですか〟って聞かれるんですが、
正直、こればかりは好みですから、むずかしいです。独特の風味ですね」
とのこと。ふううむ。いちど飲んでみなくては。

いったん蔵の外に出て、酒造りの「命」ともいえる、湧水を見せて
いただきました。「東京の名湧水57選」にも選ばれているとか。
020409010
020409011 この奥に、通称「蔵の井戸」が。
引きこまれるように美しい岩清水が湧いているのですが、
写真にうまく撮れませんで。たぶん k さんがうまく撮っておられたような。
こんど、データをいただきます。(笑)
さて、最後にもう一度「酒々小屋」に戻って、春の新酒をいただきつつ、
質疑応答などいたしました。案内してくださったのは、実際に酒造りに
たずさわっておられる方。(当番制で交代に案内してくださるそうです)
お酒への愛が切々と伝わってくる、素敵な説明でした。ありがとうございます。
知らないことを教えていただくのは、じつに面白いものです。
……って、酒蔵見学で記事が終わってしまいました。
美術館話はまた、明日か明後日あたりにUPさせてください。

せっかくなので、酒々小屋前で記念撮影。
010409012020409013
k さん、桜小紋に藤が枝垂れ咲くアンティーク羽織を合わせて、
なんともつややか。黒地の刺繍半衿と帯が映えて、着物好きにとって
この上ない眼福でした。
わたしはいつもの紬に、相方母上の薄手コートを羽織っています。
肌寒いこの日に、助かりました。袖丈の短さはご愛嬌、と目を瞑って
くださいまし。黒田商店さんの〝手放せない下駄〟、履いてます。
                             (つづく) 
ヨネザワマモルに捧げた半日。
2009年 04月 17日 (金) 19:50 | 編集
話が後になり先になりして恐縮ですが、これはつい、一昨日のこと。
水曜日のレディースデーを利用して、午後から mi さんと映画を
観てまいりました。
ともにドラマ「相棒」ファンの我々がめざしたのは「鑑識・米沢守の事件簿」。
本来なら脇役の人物が主演を務める、いわゆるスピンオフ映画です。

ここで「相棒」に興味のない方向けにさくっと説明を加えますと、
「米沢守」というのは、ドラマ上の鑑識課課員。
水谷豊演じる「杉下右京警部」と、seazon7 途中までその相棒だった
寺脇康文演じる「亀山薫巡査部長」とに好意と共感をいだき、
なにかと便宜を図ってくれる人物です。ちなみに、女房に逃げられ、やや
マニアックな趣味の持ち主という役どころ。
そんな「米沢守」を演じるのは、舞台出身の役者・六角精児で、
つい先々月にも彼の出る舞台を観てきたばかり──。
というわけで、高まる期待を胸に、ちょいとした〝腹ふざけ〟まで
用意して、準備万端で臨んでまいったのでした。
ええ、もちろん着物姿で。(もしも「米沢守」に実際に会うとしたら、の
お題に頭を捻りつつ、銀座・平日というキーワードもあいまって、
結果的には無難なコーディネートに(汗))

おとと、話を映画に戻しましょう。
ミステリーですので、あえてストーリーには触れませぬ。
それでも、脇の配役(ex.市川染五郎、伊武雅刀、紺野まひる、
片桐はいり等々)を見ただけで、ふふーん、たぶんこんな感じでは? と
推察される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

個人的には、とちゅうから「たぶん」と思ったことが当たったのですが、
それはそれとして。終映後、mi さんとふたりして、かなり早めの夕食を
とりながら、「もしも○○と△△が××の関係であれば」とか
「あそこの(ストーリー上の)隙間をもう少しなんとか」とか、はい、ただの
ファンならではの身勝手な感想を言い合って、おおいに盛り上がりました。
「まさかこんなところで、米沢さんに乾杯を捧げるふたりがいるなんて、
六角さんも想像もつかないでしょうねー」なぞと他愛もないことを
口にしつつ。
16:00前の銀座というハンパな時間、ちゃんと食事できる店は意外に
見つかりづらいのですが、今回は、前にも映画の後に立ち寄ったことの
ある「トラットリア・コルティブォーノ」へ。
初夏とよべるほどの晴天下、テラス越しの青空も心地よく、米沢守氏に
乾杯! そしてイタリア・トスカーナ料理を堪能しました。
1504090115040902
mi さん、着慣れた納戸色のざざんざに、色がしっくりと融けあうサリー帯+丸ぐけで。
ぐうぜんにも私もサリー帯、花の色とお揃いの菫色帯締め+兎帯留。
半衿にした古裂は、mi さんと二人で購入、切り分けたもの。端切れって楽しいなあ、と
実感します。最高気温24度の夏日、長襦袢はしっかり夏物で。

18:00前には、またそれぞれ仕事時間に戻るべく解散。けれど、ああ、
じつに心弾むひとときでした。
そうそう、〝腹ふざけ〟にと用意したのはドーナツ。
プランタン銀座の地下で、前から食してみたかった「miel(ミエル)」の
ドーナツをいただいたのでした。
「大納言」という名のドーナツ、絶妙なお味でした。全種類、食べてみたい
とひそかに野心を燃やしております。
花よりだんごで、めでたしめでたし?
2009年 04月 16日 (木) 11:43 | 編集
花見でも、と企てて、カフェで遅ランチ~水上バス~浜離宮庭園にて
夜桜ライトアップ見物、の心づもりが、花咲くお喋りですっかりカフェに
腰を落ち着け、数時間も居座ってしまったのは、4月1日のことでした。

着物ショップで店長をつとめる k さん、そのショップのほか、
別店でも顔をあわせるうちに親しくなった帯作家のKさん
(ふたりともKさんなので、おひとり小文字で)が本日のメンバー。
店外でこの3人が顔をあわせるのはお初でした。だというのに、
なんだってこんなに話が尽きなかったかといえばそれはもう、
着物好きだから、のひと言でまとめられましょうか。
それぞれに、好みも雰囲気も異なる組み合わせもなんのその。
心弾む半日を過ごしましたは、浅草はカフェ・ムルソーにて。
010409002 
あいにくの曇天、ときおり雨もぱらつく屋外。しかし内では御酒も入って
大盛り上がりの着物女子3人。いや、 k さん以外は 女子と呼ぶのも
憚られはいたしまするが、そこはそれ、着物の話ともなりますれば、
年の差などひとッ跳びとなります次第。
ほかにお客さまもいない店内ともなれば、やおらテラスに出てみたり
写真を撮りあってみたりと、いやはや、かまびすしさも極まれり。
k さんにしなだれかかるわたくしの、顔の赤さといったらありません。
010409001010409013

そんな中、話のタネにと持ってきてくださった、k さんの 煙管(きせる)にご注目。
目前で、生まれて初めて、煙管を吹かすまでをつぶさに見せていただきました。
010409012 これが刻みの葉っぱ。
指先で丸めてから、こうっと火皿に葉っぱを詰めまして──
010409008010409009
そこに火を近づけて、ひと吸い、ふた吸い。まちがっても、肺に吸い込まぬようご用心。
なんたって「生」の煙草ですからねえ。
010409010
ぶじ着火いたしましたら、気持ちようく、吹かします。ぷう。
01040911

01040917010409015010409016
この日、Kさんは結城紬にカシミール地方のショールで作られた羽織姿。
k さんは木綿着物にアンティーク羽織&アンティーク帯。
それぞれの人となりによく馴染む、目にも楽しい組み合わせ。
わたくしはといえば、春定番のおとなしい組み合わせでありやんした。
 k さんの、本好きのわたし用にと、本の柄帯を締めてきてくださるという
お心遣いも身に染みて。
010409004 「弘法さん」で手に入れたそうな。
お値段を聞いてびっくり。いちどは弘法さんに行ってみとうござりまするなあ。
そんなこんなの、花より団子な休日でございました。めでたしめでたし。
                             (着物3年目/20回)
合間の話
2009年 04月 15日 (水) 11:56 | 編集
話をちょいと、進めまして。
4月のまだ桜咲く土曜日のお話。それはそれは久しぶりに、
相方とふたりで、近所の桜の下をそぞろ歩いてまいりました。……が、
夕方から雨との予報にて、ちいさな袋に雨具を詰めこんでカメラを忘れた、
とほほな次第。戻ってから室内で撮ったので、冴えない写真で恐縮です。

肌寒い風を考えて、花織をまとってみましたら、ちょうどよい按配と
なりました。せっかくなので、メジロと桜を身につけて。
0404090304040907 (22回目)
なにやら賑やかな色づかいになっておりまするのは、カジュアルさを
高めたかったからでしたが、企画倒れな仕上がりぐあい。
それでも、肉眼で見るとまだしも、写真映りよりはマシだったように
思います……。(たぶんきっとの手前味噌)
この日履いておりましたのは、こちらの下駄。ご存知、黒田商店さんの
綿入りの台に、ペルシャ更紗の鼻緒です。
04040904
同型の茶色バージョンを2007年夏に手に入れて以来、旅に普段に、石段に
丘に砂利道にと酷使してまいりましたが、ついに今年の頭、台に亀裂が
入ったことは以前も書きましたとおり。
その下駄を修理に出しに行ったのが、そう、この日の新宿行の理由だったのでした。

じつは4月頭に、かなりの距離を歩く予定が2度も入っており、
正直、ほかの履物で間に合うのかと心細く思いながらの訪問でした。
折よく、めずらしくも他にお客さまの姿が見当たらず、黒田商店のご主人、
奥さまとゆっくり相談できることに。
……で、けっきょくは色違いでもう一足、入手しておくことに決めたのでした。
いちど履きなれてしまうと、どうにも手放せない下駄というのも、
嬉しいような、困るような──。けれどやっぱり、得がたくありがたい一揃いです。

明日、とりあえず、4月頭の着物deお出かけをUPしたいと思っております。
copyright (C) 2007-2009, Io Sakano all rights reserved.
無断転載は固くお断りいたします。
designed by polepole...

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。