ある日とつぜん、着物に目覚めたものの──、さてどうすれば? 迷いながら訊ねながら学びながらの着物日々記録。
*** 着迷いごと ***
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更紗の歴史
2010年 05月 26日 (水) 20:40 | 編集
さて、前回記事にて、半襟用のはぎれをLUNCOさんにて
入手した話に触れましたが──、この折に手に入れたのは、
それだけではありませんでした。
マトリョミン・オーナーミーティングで身につけ、多くの方に
ご好評いただいた苺帯。こちらにもまた、出逢ったのです。
040207.jpg

じつは、この日はまったく別の用で目白に赴いたのでした。

ご一緒した帯作家のかをるさんと、待ち合わせた場所がLUNCOさん、
だったのです。(笑)
おりしも「大きなロマンス」展の初日でした。
そんなことも知らずに伺ったのですが、店に入ったとたんに
苺帯に“呼ばれて”、ふうっと手にとっておりました。
色といい柄といい、なんとも好み。
そのうえ、この日着ていた八反にぴたりと合う一本だったのです。
「こ、こんなハズでは……」。

だいいち、そもそもの用が済んでおりませぬ。
まずはそちらを済ませてから、再度、帰りがけに伺います。
そのように約して、LUNCOさんを後にしました。

この日の、たいせつな、そしてとても楽しみにしていた用件。
それは、「更紗の魅力」についての講演でした。
講師が、かの桑村寿郎氏。
そう、新井薬師の骨董市に、さまざまな布・着物、ときに民芸の
流れを汲むものものを出品され、「布の目利き」としてつとに知られた方。

ふだんは、別の場所で布の勉強会も開いておられると伺っていましたが、
目白の花邑さんで講演なさると聞いて、わくわくとお邪魔したのでした。

期待どおり、のっけからすばらしい展開──、ご自身がお持ちの
貴重な更紗裂の数々を、惜しみなく見せてくださるうえに、
なんと触らせてもくださるという……、なんとも贅沢な講義でした。
もちろん、氏がこれまでに自身の内に蓄えてこられた、更紗や布に関する
歴史・知識もまた、惜しげもなく語ってくださいます。

自分の中の知識欲が沸きたつように音をたて、夢中で聴き、触れ、
質問もさせていただきました。
数時間が「あっ」という間に過ぎていきます。
いま思い出しても、なんとも濃密な時間でした。

そのような時のあとに、さらに贅沢なデザートのように苺帯をいただき、
すぐ近くの「花よろず」でたいへん美味なガレットまでいただいたのでありました。
040201.jpg040202.jpg
ティーカップには、吉野桜が添えられて。

流れていく時間の中でも、しっかりと裡に刻み、とどめていきたい
一日だったなあ──。いま、あらためてそう、思います。

ランチは、かをるさんが教えてくださった、「日本料理 季(とき)」にて。
品のよい味つけと、店の雰囲気が融けあっていました。
040203.jpg040206.jpg
040204.jpg かをるさんの帯、垂涎もの。
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履物三昧
2010年 05月 23日 (日) 21:44 | 編集
ああっ。
気づいたら、五月も下旬に差しかかっているではありませんか!
「今月はハイペースで更新」と書いた舌の根、もとい「筆のあと」も乾かぬうちに……。(涙)

と、とりあえず、前記事つながりで、「履物三昧」のお話にまいります。

着物(奈落)道への一歩を踏み出したSHちゃんとともに、四月の
黒田商店さん@恵比寿三越に立ち寄ったことに触れましたけれども、
ひさしぶりに伺った黒田商店さんは、前にもまして充実した品揃え。
真剣、かつ慎重に選ぶSHちゃんの脇で、くらくらとしておりました。

なにしろ、数々の鼻緒や新作台、魅力的な袋もの、等々に囲まれているのです。
まあ落ち着け、とばかりに、お許しを得て、まずは写真を撮らせていただきました。(笑)
100423_1249~01100423_1250~01
あー、思い出してもうっとり。

SHちゃんが選んだのは、まず、手もちの紬のいずれにもぴったりと合う、
淡い色合いの更紗鼻緒+綿入り革張り舟形台でした。
さらにもう一足、やわらかものにオールマイティに合わせられる草履として、
エナメル台にシンプルな鼻緒の組み合わせをゲット♪
品よく、しかし控えめな華のある、素敵な一足です。
──と書いていて気づきましたが、どちらも写真を撮らずじまいでした。
わたしの脳内映像をここに映すことはできませぬゆえ、いずれ、お願いして
写真を撮らせてもらいます。

隣でくらくらしていたわたしはと言えば、へへへ、念願の「雨じたく」への
一歩を踏み出しました。これに関しては、雨コートの話もありますゆえ、
いずれ「雨じたく」としてまとめてUPいたします。

で、そのほかに。
黒田商店さんのオリジナルカラー足袋をオーダーすることに──。

タイミングよく、すぐ次の月に、代官山の手ぬぐいショップ「かまわぬ」さんに出店なさるとのこと。
「ではそのときに受け取ります」ということで、わずか十日後、ふたたびSHちゃんと
連れ立って、黒田商店さんに伺ったのでした。
右と左のサイズをかえて、色は灰桜色と青灰色。……こちらも開封前に写真を
撮り忘れてしまいましたが、履いた感じはこのような。↓
tabi&hanao 灰桜色の足袋を履いております。

え? なんだか見慣れない鼻緒だ、ですって??
おっしゃるとおり。
じつは代官山に伺った際、涼しげな色にくらっとなり(ぢつによく、
くらくらさせられております(笑))、その場ですげ替えをお願いしたのでありました。
なんといっても、これから夏に向かう折柄ですもの、と、じぶんに言い訳してみたり。

このとき同時に、耳寄りな企画も教えていただきました。
じぶんの好きな写真や絵・布地などを、履物の台に転写して、好みのオリジナル台を
作れますよ、という企画。たとえば、の例を撮影させていただきました。
IMG_0584.jpg
うっかりと確認しませんでしたが、以前「合同履物」さんで受けていた
ビニールコーティングとは異なる技術のように見えました。
次回お目にかかった際、また詳細、お聞きしてみようと思います。

ほかにも、対応している台の中から好みのものを選び、台に張る
革も選んで、綿入りの草履も作れます。というお話には、思わず前のめりぎみに
なりました。
下駄ではちょっと、とためらわれる折に、綿入りの草履があれば
迷わず履くのに──、そう思ったことが幾度かあったからです。

これはいずれ、ぜひ実現させたいと願っています。

そんなこの日に着ておりましたのは、五月も頭のことですゆえ、袷でありました。
おなじみ、春先に出番の多い琉球紬です。
030501.jpg
いつもと違うのは、半襟。これはLUNCOさんで四月頭に入手した端切れ
のうちの一枚です。
その四月頭の話、明後日・火曜日にはUPすべく努めます。
着物 de マトリョミン♪
2010年 05月 12日 (水) 23:57 | 編集
さて、先日、転んだ記事をUPいたしたのですが。
その折、「この話には続きがあって」と書いておりました。

じつは、転んだ日のちょうど一週間後に、人前でマトリョミン演奏を
する予定があったのです。
その名も「マトリョミン・オーナーミーティング」。
マトリョミンを持っている人も持っていない人も、演奏できる人も
できない人も、軽食&演奏会に参加しませんか? という楽しげな
お誘いに、マト仲間三人で、気軽に参加を決めたのでした。

その日に向けて、Yちゃん、SHちゃんと一緒に仕事外のスケジュールを
あわせ、アンサンブルの練習、さらにはソロの練習、そしてちょっとした
小物の製作にと、準備に余念がなかったのでした。

そんな中、さらに話は進みます。

わたしの着物姿を見慣れたふたりが「いっそ、衣装を着物にしようか」と
冗談まじりに言い出してくれたことがきっかけで、三人とも和服で
演奏することに。
三人で和服──、というので、思いついたユニット名は「wa*sanbomb!」。
和三盆(わさんぼん)のように品よく甘やか、しかし弾けるときは bom! 
とはじける、といった想いをこめての命名です。(笑)

そう決まったときには、だがしかし。
本番まで一カ月を切っていました。

さあ、というので、練習の合間を縫って、色や雰囲気をどう合わせよう、
着物は、帯は、小物は?? もし雨だったら?! 等々、わが家に
それぞれの衣装候補を持ち寄っての大検討会が開かれたり、
三人で必要な小物を買出しに出たり。
さらには、「そんな下駄が欲しいなあ……」とわたしの足元を見て
呟くSHちゃんとともに、タイミングよく東京出店をしておられた
黒田商店さんに駆け込んだり。
黒田さんの出店初日が、演奏日前日という、なかなかに綱渡りな
楽しさでした。
(この話↑には、また続きがありますゆえ(笑)、別途書きます)

こうした状況下で、すッ転んでしまったのですよ、ワタクシは。
あの週末、動かせない指を眺めながら、けっこう凹んでおりました。
まあ、なんとかなったからよろしかったものの……。

そんなこんなの最中に、プログラムがメール配信されてきました。
それを見て、絶句。なぜって。

出演者十三組中、十一組目に記された「wa*sanbomb!」の前後には、
ふだんライヴ活動を行なっているグループの名が配されていたのです。
まさにサンドウィッチ状態、パンのお味は保証つき、しかし具はちと
味が不明、みたいな。

「……なぜに?」思わず呟きが洩れました。
さっそく二人に報告します。

「ええー、なんでー?!」
「は、箸休めってことで??」
「そうそう、ちょっとマズくても、次に美味しいものがあるからって感じ」
「いや、前向きに捉えれば、ほら、他のアンサンブルは合奏が
メインだけど、われわれはソロもあるからってことで」
「どっちかっていえば、選曲がクラシック寄りだし」
「曲のバランスってことね、きっと」
──てんでに、勝手なことを言い合う三人。

ともあれ、これでいっそう「とにかく一所懸命準備して、最終的には
楽しもう」と気合が入りました。

当日は好天に恵まれ、四月末にしては暑くもなく寒くもなくの、よい按配。
東京の東側に住まう我々、東京を横断して、神奈川に入ります。
会場のギャラリーは、コンクリートむき出しのCOOLな造りと、
緑溢れる中庭との組み合わせが気持ちよいところでした。

受付をすませると、どきどきしながらリハーサルの順を待ちます。
あらかじめ「リハーサル時間には舞台転換時間も含まれている」こと、
「サウンドチェック優先である」こと等、知らされていたので、
20分の持ち時間をできるだけ有効に使うことだけ考えて臨みます。
あ、名前が呼ばれた。緊張したおももちでリハに向かうメンバー。
me002.jpg
……あっという間に終わりました。

やがて、リハーサルのない参加者も集まりはじめ、テーブルには
ドリンクやピロシキがずらりと並びます。
会を主催するマンダリンエレクトロン社の代表であり、名の知れた
テルミン奏者であり(絶賛公開中の『のだめカンタービレ 最終楽章 後編
のテルミン演奏をすべて担当。ちなみに『手UP』シーンはわれらが師匠・
濱田佳奈子氏が演じてます)、そしてマトリョミンの開発者でもある竹内正実氏
「乾杯!」の声のもと、華やかに会は始まりました。
me001.jpg

始まったのとほぼ同時に、演奏もスタート。最初のほうはまだ余裕が
あるので、なにかに食べたり、喋ったり。
さすがにアルコオルはごく控えめに。
容赦なく順番が近づくにつれ、指先が冷たくなってくる感触を味わいつつ、
直前の演奏者のうまさに拍手喝采しつつ、さて、本番。
me005.jpgme004a.jpgme003.jpg
この順番で並んで演奏。色違いで、なにげに揃いの丸ぐけは、灯屋2さんで。(笑)

出来はどうあれ、楽しみました。
ラストの曲では、三人の「知恵と裁縫の結晶」↓がモノを言い、
なかなかの拍手をいただけたように思います。
me006.jpg
立体耳をつけてみました。(笑)
me007.jpg
こちらは、ホンモノの猫型マトリョミンと記念撮影。

最後に、参加者全員で合奏した「家路」がギャラリー内に響きました。

いやいや、よかったよかった。
衣装、もとい和服姿も好評だったもよう。
さまざまな方に声をかけていただけて、なによりでした。

散会後、さらに三人で表参道に繰り出したのですが(それも
着物ショップに立ち寄るために)、それはまた、後日。
こちら(足台)↓も工作のひとつ。黒田商店さんの下駄が美しい……。
me008.jpg
草木のびやかに息づき、鳥歌い、花香る楽園
2010年 05月 08日 (土) 00:26 | 編集
この一年ほど、ちょくちょく覗いていたブログのあるじが、西荻窪は
Gallery MADO」にて、テキスタイルプリント展「ものがたり布 Ⅳ」を
開くことを知って、布好きSHちゃんと連れだって伺いました。
100506_01.jpg
MADO は、昭和10年頃に建てられたという一軒家。洋館といわれつつも、
和洋折衷の造りに見える建物の一角が、ギャラリーとして開放されています。
おおきく開かれた扉から覗ける範囲でも、すでに心躍る様子が
うかがえましたが、中に入ってまた、大喜び。

オリジナルのテキスタイルの中で、草木がのびやかに息づき、
鳥は高らかに歌い、花咲き誇り、ときに猫やうさぎ、あるいは
かたつむりがひゅっと顔を出しています。
「キャッスル」という名のテキスタイルでは、細やかに描きこまれた
城が塔を連ねて、異国情緒を味わわせてくれます。(DM参照↓)
100506_03.jpg
そんな素敵なテキスタイルの数々をデザインなさっているのは、
H氏。それを形にするのが、ブログ「色のあるくらし」のあるじ、
Mさん。
おふたりの息の合った作品群は、「ZASHU」のサイトでも見られます。

伺ったときは、ちょうど少しお手すきになった頃合で、さっそく
「いつもブログを楽しみに拝見しています」とご挨拶──。
そう、「色のあるくらし」はまさにタイトルどおり、いつも布の彩りに溢れ、
また、Mさんのふだんの着物暮らしがいきいきと伝わってくるブログで、
楽しみに拝読しているのでした。

着物愛に目覚めたてのSHちゃんも、愛読者のひとり。というわけで、
「MADO」の空間に広がる彩りゆたかな世界に、ふたりして没頭させて
いただきました。
それにしても、欲しいものばかり。
あれもこれもと、片隅のテーブルにいったん積みあげんばかりにして、
いやいや、それは予算的にもムリであろうと、ひとつひとつ、
ため息まじりにもとの場所に戻します。
かたわらでSHちゃんが、心惹かれた様子のバッグを合わせて、姿見の
前で左見右見(とみこうみ)しているのを横目に、どうしても、の
一品にしぼろうと努めるワタクシ。

けっきょく、「魔法のようにものが入る」と喜びの声が届くという
小さなちいさなバッグと、小物入れに落ち着きました。
(ホントに、日頃持ち歩く一式が入りました、ミニ写真内)
100506_04.jpg100506_05.jpg
100506_06.jpg この細やかな心づかい……!
100506_07.jpg

SHちゃんは、やや大ぶりのバッグをチョイス。身長があるSHちゃんに映える、
納得の選択でした。

ああ、それにしても。
さんざ、ああでもないこうでもないと迷ったうえに、初対面だというのに
いきなり親しげに、さまざま話しこんで長居してしまったご無礼を、
なにとぞお許しいただきたく……。

ブログを通じて、あくまで片想いであるにもかかわらず、すっかり
存じ上げているような気になってしまった、わたしどもでした。

魅力あふれるテキスタイルプリント展は、5/11(火)まで開催中です。

この前後に、遅めのランチを共にしたり、別場所に移動したりも
したのですが、それはまた別の機会に。
この日は、たぶん紬に後染めのカラフルなひとえ+江戸裂帯
でした。半襟は、SHちゃんにもらった、色がぴったりの端切れ。
(本来、5月は袷の季節ですけれども、3年間の経験から、5月中でも
気温20度超の日は、透けない ひとえを着よう、と思い定めました。
もちろん、あくまで遊びやふだんの場にかぎり、ってことで)
24050b.jpg
↑当初入れた写真は、あまりに画像が粗かったので、後日の
おなじコーディネート時の写真に入れ替えました。(10.06.19)
大転倒 & 小冒険
2010年 05月 03日 (月) 11:15 | 編集
前回、「大」哺乳類展について触れたので、「大」つながりで
転んだ話を。

この日、ひさびさに(半年ぶりくらい?)mimitaraさんとの着物デエト
が実現する運びとなって、待ち合わせ場所に急いでおりました。
表参道の、それも青山通り(246号)沿いの広い歩道をさっさと
歩いていて、とつぜん!
宙を飛んでいました。

後を歩いていた女性が「だ、大丈夫ですか?!」と飛んできてくれたときには、
ちょいとばかり ぼうっとしながら、起き上がるところでした。
左の下駄が、思いきり後方に置き去りになっています。

転ぶ、という表現ではもの足りない、すッころぶ、とでも言いたいような
派手な転び方をしたのでした。
いやー、着物生活も四年目に入って、はじめてですよ。
転ぶときは、思いきり転ぶもんですねえ。

恥ずかしさより、むしろ驚きが先に立って、ぱたぱたと体をはたきます。
さいわい、雨上がりで雨コートを着ていたので、着物への被害はなさそう
──って、体よりまず、そちらを確認する貧乏性。

はじめは、鼻緒が切れたのかと思ったのでした。
でも、そうではない。
思い当たるのは、この日にかぎって、前日に買ったばかりのストレッチ
カラー足袋を履いていたこと。
薄手なうえに、やけに滑るな、とは思ったのですが、急いでいたので
履き替えずに出てしまったのでした。

気になったときには、ちゃんと替えなくちゃいけないな。
と反省しながら、それでも待ち合わせ時間にはじゅうぶんな余裕をもって
辿りついたワタクシ。
mimitaraさんと合流して、以前もランチをいただいた「正(GOKAKU)」で
食事をすませ、向かった先は「大山キモノ ちぇらうなぼるた」でした。

この日の記事でも触れましたが、こちらのスタッフに、以前から顔見知りの
方が入られて、その方はまた、mimitaraさんとご近所さんでもあるという
ご縁でして。
久しぶりに三人で会えますね、というので約束していたのでした。

ただ、ランチの最中から、右手の痛みが強くなっていたのが気がかりで。
「大山キモノ」さんでは、親切にも保冷剤をご提供くださり、それで
右手をぐるぐると巻いて、ずいぶんラクになりました。
なにかにとお喋りしたり、着させていただいたりの時間を過ごし、
なんと5000円の縞お召しを購入。さらにほくほくと向かった先は、
お店で紹介されたパン屋さんでした。

なんでも、自家製のりんご酵母(というのがあるのですね)を使った
パンを扱うお店が近所にあって、以前、「大山キモノ」さんのイベントで
そのパンを出してもらったら、たいそう美味しくて驚いた、という話でした。
それはもう、買って帰らねば。

ところが、ところが。スタッフの方がたいへん分かりやすい地図を
書いてくださり、通りすがるひとにも訪ねたりしながら行き着いた先は、
ごくふつうのマンションでした。
この日は休日で、管理人さんもお留守。
そんな中、住民でもないのに入っていってよろしいものか。
迷うあいだに、たまたま、マンションの住民の方たちと行きあいました。
なにの、と聞かれると困りますが、「業界っぽい」といいたくなる
雰囲気をまとった数人の集団です。さっそく尋ねてみることに。

「このお店を知りませんか?」
「え? パン屋?? ここの中に?! 聞いたことないなあ。でも、
その住所ならたしかにここだよね。行ってみたら?」
住んでる方もご存じないパン屋さん……????

クエッションマークをたずさえて、でも、せっかくここまで来たのです。
mimitaraさんと共に歩を進め、その一室の前に辿りつきました。
ドアの前には、昔ながらの呼び鈴がぽつん。
でも、あきらかにパンが焼けたときの、よい香りが漂っています。
ためらわずに呼び鈴を押しました。
奥からかすかに、ジリリリ……、といった音。
すぐに、ドアが開きます。
「はい」と出ていらした女性は、ちょうどお食事中だったらしく、
口を動かしながら、恥ずかしそうに手で口元を隠されています。
「お食事どきに、ごめんなさい。大山キモノさんで伺ったのですが」
「ああ」
うなずきつつ、急いで食べ物(たぶんパン)を飲み込んだ彼女は、
さらに申し訳なさそうに言葉を続けてくれました。
「今日はもう、午前中で売り切れで……。もしよかったら、
あらかじめ電話で予約をしてくださると大丈夫です」

おお、そんなにも人気なのですね。
では、次回はかならず、お電話してから伺います。

丁寧に御礼を伝えて、でも、ちゃんとたどり着けた喜びを胸に
マンション入口まで戻りました。
すると、さっき道を聞いたひとたちが、わたしたちを待っていたのです。
長髪を後ろで束ねた男性が口を開きます。
「どうだった?」
「ありました、ありました。でも、今日は午前中で売り切れで」
「ええ? ほんとにあったの?! そんな人気ならぜひ食べてみたいな。
ここに住んでるんで、そこ、も一回、教えてくれる?」
「もちろん」
というので、あらたな顧客まで獲得し(?)、ちょっとした小冒険気分を
味わえたひとときでした。

このお店、fcstudioさんは、正確にはパン屋さんではなく、料理教室を
営まれていることが、あとで調べて分かりました。
こちらに、サイトが。酵母パンのレッスン、そそられます。

さてさて、大・小、「痛おもしろい体験」をしたこの日。
帰宅すると。右手がかなり腫れています。
痛みで中指が曲がらないほど。
……やばい、かも。
やむを得ず、土曜日の夜に救急で整形外科を受け付けてくれる病院を探し、
電車で行ける院を選びました。
この日の夜勤医は脳外科医。ちょうど救急で、脳出血で倒れた方が
運び込まれたり、盲腸の方が友人に肩を貸してもらいながら現れたり。
たいした怪我でもないのにお邪魔したことに小さくなりつつ、待つこと数時間。
ようやく呼ばれた頃には、ちょっとうとうとしておりました。
レントゲンの結果、骨は折れていないとのこと。
「でも、微細なヒビまでは分からないわね。とりあえず、月曜に専門の先生が
見えるから、それまで大事をとって動かさないように」
というわけで、ぎりぎり終電に間に合ったわたしの右手は、こんな状態で
ありました。(初めての指ギプス)
1704sinya.jpg
けっきょく、強度の打撲であり、6日後にはほぼ、動かせるようになって
おりましたことは、不幸中の幸いでした。
この件に関して、続きもありますが、それもまた早めにUPをめざします。

この日のコーディネート。
170401.jpg 
半衿は唐草もよう、着物は八反と呼ばれる織物です。
雀が遊ぶちりめん帯+丸ぐけ。
そしてそして、mimitaraさんのコーディネート。
170402.jpg
縮緬の小紋に、バティックの名古屋帯。半衿の刺繍はなんと、ご自分で。
すばらしい……!
いつも素敵な組み合わせですが、この日はことに、やわらかさと温かみが
かもし出されて、それはよくお似合いでした。
大哺乳類展!(陸のなかまたち) その2
2010年 05月 02日 (日) 13:32 | 編集
さっそく続きを。
で、剥製技術の高さを感じる、と申しましたのも、瞳や毛並みなど、
じつによく再現されているのでした。
100429_1503~03100429_1502~02
100429_1457~03100429_1457~02
モモンガなんて、飛んでましたよ!
そして、さまざまな動物の「毛ざわり」を体感できるコーナーも。
100429_1453~01
もうすっかり、SHちゃんと盛り上がりっぱなし。

さらに、写真不可コーナーには、貴重な「シートン動物記 特別装丁本」が
並んでいたり、写真家・故星野道夫氏の資料や、冒険家・W.T.吉本の資料が
展示されていたりと、こちらも充実していました。

そして、別の意味で熱気が高かったのが、ミュージュアムショップの一角に
設けられたガチャポンコーナー。
ここに収められたカプセル入りのフィギュアは、東京藝術大学の学生や大学院生が
造形を手がけたと、以前新聞で読みました。
(あ、ここに関連記事がありました)

このフィギュア、一時は売り切れるほどの人気だったとか。
で、何の気なしに、「ひとつ買っとこ♪」とお金を入れて、カプセルを
出しましたところ。
とつぜん、ひとりの男性が寄ってきて「それがなんの種類かは、カプセルに
貼ったシールに書いてあるから分かりますよ」とおっしゃるのです。
「はあ、そうなんですか。えーと、あ、サイだ」
そう口にしたとたん!
くだんの男性、まるで詰め寄らんばかりにして言うのです。
「サイですか! よかったら他のものと交換しませんか?? 
ほかにぼくが持ってるのではですね、○○と××と△△……」
早口で言い募ります。

いや、わたしはサイでもいいんですけどじゅうぶん。とは思ったものの、
彼ほどの熱意には欠けていたため、
「はあ。じゃあ、あの、羊がよいです」と言ったところ、あっという間に
手の中のカプセルは消えて(笑)、すでにカプセルから出された(でも
包装はされたままの)羊がひゅっと出てきて、わたしの手に渡されたので
ありました。
ほえ~。

あとでエレベーターに乗って、SHちゃんと
「彼、全種類集めるために、あそこで待ってたんだね」と喋っていたら、
すぐ隣に乗ったカップルが笑い出しました。
見れば、彼女の手にカプセルが。
「いや、じつはぼくたちもサイを出しちゃったんで、気まずかったんですよ」
ああ。そりゃ、せっかく出したんですもの、まして気に入っていれば
渡せませんよね。

そんな不思議な体験も、大哺乳類展ならでは。(なのか?)
とにもかくにも、楽しめました。

喉が渇いたので、ぽくぽく歩いて「喫茶去」へ向かいます。明治八年創業の
韻松亭」の隣に設けられた甘味処です。
29041001.jpg
案の定、入店を待つ人影がありましたが、三組目だったので、そのまま待つことに。
しばらくして案内され、小上がり席でのんびりと寛ぎました。
いただいたのは、二年前、はじめてスタジオクゥのおふたりとご一緒した折に、
うにささんの注文した品。
以来、「ここに来たらあれを食べよう」と心に決めている「クリームあんみつ」です。(笑)
29041002.jpg
甘さもほどよく、お腹へのたまり具合もそこそこ、大好きなひと品です。
(おふたりとご一緒した折の記事は、こちら→その壱その弐その参

さきほど入手した羊フィギュアや、かば型マグネットなどを写して
まったりと時を過ごしました。
29041003.jpg ほほえんでいる?
29041004.jpg
大好きな絵本「かばくん」シリーズを思い出しながら。

この時点で17:00を回っていましたが、さらに銀座へ向かったふたり。
といいますのも、店舗移転にともない、灯屋2銀座店がSALE中なものですから。
(5/4(火)、明後日までやってます!(笑))

じつは、これまた4月下旬に、はじめて大勢の前で、着物姿でのマトリョミン演奏を
披露したのでありましたが、その際、アンサンブルを組んでくれたSHちゃん、Yちゃん
のおふたりも、なんと、着物を衣装としてくれたのです。
──ようこそ、着物奈落道へ♪♪
このあたりもまた、かならずや今月中に、記事UPいたします。

今月はハイペースで更新をめざすのでした。
大哺乳類展! その1
2010年 05月 02日 (日) 13:07 | 編集
いやはや、四月はまんま、ひと月分をすッ飛ばしてしまいました。
なんともはや。

合間に、着物姿で思いっきり転んで怪我をするという初体験アリ、
着物姿で大勢の前でマトリョミン演奏経験もアリ、なにはともあれ
盛りだくさん&波乱の一カ月が過ぎ去りました。

そのあたりも、おって触れてまいりたいと思っておりますが。
えー、着物生活三年目の記事も中途のままで、いったいどこから手を
つけてよいのやら、の状態でありますけれども……。

ちょいといきなり、四年目に入ってからの話をさせていただこうかと思います。
なんとなく、この五月の休みにふさわしい気がいたしますので──。(笑)

四月もほとんど末あたり。
行ってまいりました、「大哺乳類展」@国立科学博物館へ!

三月中から、購読新聞の招待券を入手して、期待度大で待ち構えて
いた催しでしたが、はい、行った甲斐は十二分にありました。
なんと申しましても、ほとんどの場所で写真を撮れる、さらに展示によっては
触れられる、という、大変に嬉しい企画展であります。

マト仲間にして、なにかとマニアック(や、ごめん、でもわたしも
おなじだから!)な趣向を持ち、かつ、現在の環境やらなにやらが
ひじょうに似通っている不思議なご縁の、SHちゃんとご一緒しました。

行ってみれば、ゆうに30分待ちの長蛇の列。

寒い日が続いたため、うっかりと日傘を持って出忘れたワタクシ。
しかも、よりによってファンデーションを塗り忘れた(たまに
やってしまうのです)ため、久々の陽射しをむしろ、切ない思いで
やり過ごしながら、あれこれと喋って時を稼ぎます。

これだけ待つからには、中の混雑もさぞや、と覚悟しておりましたが、
混むには混んでいても、観づらいほどではありませんでした。
というのも、ですね。
なんといっても、展示が大きい! のです。(笑)
100429_1451~01
100429_1448~01100429_1446~01
↑なにごとか喋りかけてきそうな瞳。

100429_1458~01
 この腕で払われたら、ひとたまりもありませんな。

小さいコも充実。マンモスの足元にはリスザル。小指ほどの大きさのネズミ。
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それにしても、最近の剥製技術の高さを実感します。
(長くなってきたので、すぐ「その2」に続けます)
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