ある日とつぜん、着物に目覚めたものの──、さてどうすれば? 迷いながら訊ねながら学びながらの着物日々記録。
*** 着迷いごと ***
スポンサーサイト
--年 --月 --日 (--) --:-- | 編集
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
プロの音。
2010年 06月 29日 (火) 22:50 | 編集
パラグアイ戦が始まる前に、記事アップ。(笑)

このところ、音楽に魅せられている日々が続いています。
先月末には、プロの音をライヴで聴く贅沢に浸ってきました。

とある週末、相方と共に向かったのは、渋谷山手教会地下にある
公園通りクラシックス」。(昔なつかしい「ジァンジァン」跡カフェの
お隣、と申せば、ご存知の方も多いでしょうか)
開かれたのは、「三柴理・THE 金鶴」による「JAMIN'with CHOPIN~トリビュート・
トゥ・ショパン~」参加記念演奏会でした。

もともと、相方との仕事がご縁で、お付き合いがつづいている三柴家の
演奏会。心弾ませて伺いました。
期待たがわず、プログラムには充実の演目が並んでいます。
ホール内にざわめきやグラスの触れる音が響く中、やがて、三柴さんが登場しました。

深々とお辞儀されたあと、おもむろにピアノに向かいます。
そこから紡ぎだされる音といったら……!

180cmを超える大きな体をピアノに揉みこむようにして、弾くというより
むしろ、ピアノと溶け合って奏でられる音は、ときに繊細に爪先だち、あるいは踊り、
かと思えば一転、獰猛に吼え、猛り。
音に包まれるうちに、いつの間にか前のめりになり、握ったこぶしにじんわり汗を
かいていました。

演奏の合間に挟まれるMCは、うってかわって飄々として、たくまざる
ユーモアに何度も笑いを誘われます。

贅沢な、豊かな数時間。
ひとにその時間を与えられる、力。
その力を裏打ちする、たゆまぬ鍛錬、音への強くて深い想い──。

三柴家のおふたりが立ち寄ってくださった折に、かならず残していって
くださる清々しい空気を思い出しつつ、プロの音を思うさま、堪能しました。

さあ、また、日々をがんばろう。帰ってからあらためて、こぶしを
握り直したわたしです。

------------
やっぱり、着物で。この組み合わせで出かけました。
conc.jpg
スポンサーサイト
そして5月を振り返り
2010年 06月 28日 (月) 23:57 | 編集
そもそも、昨年度の着物生活記事も、終盤は滞らせたままになってしまって
おりますが──、今年度は昨日までに46回、着物をまとっています。

4年目はもう、時系列で回数を追わなくてもいいだろう、と、のんびりUPしてきました。
でも、せっかくなので、5月に出かけた折のことをいくつか、ピックアップしてみます。
------------------
中旬には、「例のツアー」で知り合ったHさんと、原宿にある太田記念美術館に
出向きました。開催されていたのは『広重「名所江戸百景」の世界』。

例のツアー、というのがじつは、歌川広重が描いた「名所江戸百景」に
もとづき、そこに描かれた場所を一年をかけて回ろうというツアーでして。
1回につき、平均3~6kmを歩く、なかなかハードな内容でした。

江戸期についてより深く知りたい(なろうことなら書きたい)、という
欲もあり、せっかくの機会だからと着物で歩いてみた経験は、やはり
体感として強く印象に残っています。

その道中についても、いずれ、UPしていければと思っていますが……。

ともあれ、この日は、太田記念美術館へ。広重の世界を、あらためて楽しみました。

思い出も尽きない展示に浸ったあとは、美術館界隈を散策。
日本茶カフェ「茶茶の間」でお茶──というより、がっつりと甘味をいただいたり、
120501.jpg
はらロール」に立ち寄って、ロールケーキをお土産に買ったり。
120502.jpg 店がまえが愛らしい♪

この日は、今季、気に入りのカジュアルな組み合わせで。
120503.jpg
----------------
下旬には、多忙を極めるmiさんと、久しぶりにデエト。
参宮橋にあるカフェ「ももちどり」で、評判のパンケーキを味わいます。
IMG_0882.jpg 口当たりはふわり、噛むともっちり。

この後、ご一緒したのは、灯屋2の代々木本店。(2010.6月現在は、
銀座店に商品が集約されています)

miさんが取り置きしておられた帯を見せていただきがてら、
あれこれ手にとっておりました。
ちょうど着ていたのが、↑写真の組み合わせです。ところが、巻いていた
江戸裂の帯が、かなり傷んでいることが判明。

ちょうど代々木店にいらした、銀座店店長の葉子さんとも相談のうえ、
「付け帯にするなり、修復するなり、いったんお預けして、帯を活かす
対策を考えたほうがよい」ということになったのでした。

お預けするなら、一刻も早いほうがよろしかろう。というので、急遽、
その場で帯を外しました。……なんなら、上から雨コートを着て帰れば
よろしかったのですけれども、着ていた着物にあつらえたようにぴったりの帯が
あり(笑)、共に帰宅することになったのでした。
IMG_0883.jpg
葉子さんに巻いていただいたら、それは美しい後姿に……。
----------------
そんな中、5月の締めくくりとして、「プロの音」を堪能する日があったのです。
                         
(次記事へ)
不合格通知、ウクレレ発表会、音楽の中毒性。
2010年 06月 27日 (日) 23:23 | 編集
あっという間に6月も終盤を迎えました。
あちらこちらでぱたぱたと追われるうちに、前回アップからはや、
1週間が過ぎていき。
いろいろ書きたいことがあるのに、と思っている間に、土曜日に
不合格通知が届きました。
なにの? と申せば、前回記事で触れた、「マトリョミングレード試験1級」の。

今回は、わたしを通したら、全員合格ってことになりかねないから、
まず可能性は低かろう……。実際に会場で見聞して、ひそかに覚悟しておりました。
さらには、通知に書いていただいたご指摘がじつに的確で、ありがたく身にしみた
ことでした。
次回の1級試験開催がいつになるかは分かりませぬが(今回も、3年ぶりくらいに
開催された試験だったのです)、次に備えて、用意していこうと思います。

や、でも正直、受けてよかった。

技術的なところ、あるいは曲への理解として曖昧だった点が、いくつも
明確に見えてきて、そこに到達するべく具体的な努力ができることが、
なによりも得がたいことでした。

ちなみに、試験会場にて、おなじくひそかに「受かるならこのお二人」と
目した方々がおられたので(笑)、機会あらば、合格通知の内容をお聞かせ
いただけたら嬉しいなあ。──なぞと、勝手な願いを抱いてみたり。

さてさて、そんな中。
通知をいただいた、あくる日曜日(つまり本日)が、ウクレレ発表会でした。
13:00~17:00の4時間、じつに50人超、41組の生徒が参加するイベントです。

発表会のつい4日前のレッスンで、ようやく細かい箇所が定まったという、
なかなかに綱渡りな状態でした。
しかも、プログラムはトップバッター。(笑)
マト&着物仲間のSHちゃんと、思い切りよく歌って弾いて、ほんのちょっぴり
ソロ部分もあって、の曲をこなしてきました。
先生の熱いご要望につき、やっぱり「着物で」。
270601.jpg270603a.jpg
夏至も過ぎたこととて、夏着物で。
270602.jpg
SHちゃんの足元、黒田商店さんの麗しい草履!

さらに、年は経ておりますものの、本日でウクレレ歴丸一年の新人ペアとして(笑)、
司会もおおせつかりまして。
一部・二部、合わせて3時間超の演奏時間を、みなさまの力のこもった
演奏を聴きながら、楽しく務めさせていただきました。
司会用の演壇の後ろで、2人して、こっそり口ずさんだり、拍子をとったり。
もちろん、演奏のお邪魔になどならないように!

そうした司会を、着物姿で、ずっと立ったままやりこなせたことで、また新たな
自信がつきました。(って、なんの自信をつけているのでありませふか)

帰宅して、一風呂浴びてほっと一息ついた、先ほどのことです。

なぜだか、ふっとまた、ウクレレを手にとっていました。
まだまだまだまだ、弾き足りない。
今日のみなさまの演奏を浴びて、そんな想いが体に溜まっていたようで……。

あいにくと夜も遅いので、あくまでも小さなちいさな音で爪弾いた
だけでしたが、音楽の中毒性を実感したのでした。

それもこれも、思いおこせば、マトリョミンを始めたおかげです。
聴くばかりだった音楽を、拙いながらもじぶんで演奏するようになって、
さらには伴奏にぴったりだからと、ウクレレも始めて──。
これから、ゆったりした足取りながら、どのような世界が拓けていくのかと、
ちょっとわくわくするような。
なんだか嬉しい夜なのでした。
着物 de 試験?!  その2
2010年 06月 18日 (金) 23:33 | 編集
そんなわけで、受けることにしたマトリョミン・グレード試験1級。
試験前夜は、思ったよりも落ち着いておりました。
半襦袢に麻の半襟を縫いついけたり、譜面台やアンプなど、必要なものを
確認したり。念のため、キャリーバッグの外ポケットには、雨支度も忍ばせます。
──よし、完璧。
早寝しすぎて寝つけなかったことだけが、予想外でしたけれども……。

当日は、6:30A.Mに起きました。
8:30A.M.に家を出ればよいので、早すぎるほどですが、念には念をいれて。
いつもどおり、朝食の準備、余裕があるので洗濯も済ませてから、
身支度にかかります。

ふだんですと、着ながら「あれ、伊達締め、どこいったかしらん?」
「おかしい。昨日脱いだとき、たしかにここに置いたはずの帯板が
見当たらない……」なぞと呟きつつ、途中でうろつくこともあるのですが
(いえ、もちろん分かってます、ちゃんと着る前に一式、揃えておくのが
常識だということは!)、さすがにこの日ばかりは、すべて揃えて椅子の
背に掛け、粛々とまとうのでありました。
いつもより丁寧に、20分ほどかけて着て、あとは出かけるばかり。
手にもつ籠の中身も、ゆうべのうちに確認してあるので安心です。
帯板のポケットにSuicaをいれれば、準備完了。
(ふだんからこうしとけばいいのに)と胸のうちで呟きつつ、家を
後にしました。

外は、晴れ。
余裕をもって現地の最寄り駅に到着、さらにぽくぽく、歩きます。
着いた会場では、主催のマンダリン・エレクトロン社の竹内正実氏(代表)と、
濱口晶生氏が準備をしておられるところでした。
おはようございます、と声をかけて中に入ると、先におひとり、受験者が
おられて、早くも楽器を手にして調整中。
気が引き締まる想いで、キャリーバッグを開きます。

準備する間に、気づけば受験者全員が揃っていました。

この時点で、まずは、くじ引き。
公正に試験を受けるために、くじで順番を決めるのでした。
(参加型なので、ちょっと楽しかった(笑))
結果はといえば、このときとばかりにトリを引き当てました。
そんなことぢゃないかと思ってましたよ、なんとなく。

さらに、短時間のリハ段階で、おそろしい事実が発覚します。
わたしの直前に弾く、とてもうまい弾き手の方と、メインの曲が
かぶっているではありませんか。
いえね、そんなこともあろうかと、かすかな予感はありましたのです。
選んだのが、ポピュラーなクラシック曲でしたし……。

たぶん、これがライヴ型試験の面白さでもあるのでしょう。
わたしにとっては「うわー」ですが、聴く側にとっては、それもまた
一興であろうかと思われ。

とりあえず、本番の順が回ってくるまでに、MCを考え直さなくては
なりませぬ。どんな風に言おうかしらん??

考える間にも、観客席が次々と埋まっていき、いよいよ本番となりました。

今回の場合、受験者は、観客の後方で、一緒に演奏を聴きながら出番を待つ
形でした。舞台袖や舞台裏で待つよりは、緊張しない気がします。
とはいえさすがに、ひとり、またひとりと演奏が終わっていくにつれ、
拍手する手と胸の動悸が、だんだん同じくらいの速さになってくるのが
分かります。
指先が冷たくならないよう、あちこち動かしつつ、前の奏者が
ラストの曲にかかるときには、そっとマトリョミンのスイッチを
まわしました。(温度差などの環境に敏感な楽器なので、あらかじめ
慣らしておく必要があるのです)

さて、出番です。

今回の試験、ひとりの持ち時間は15分間ですが、待つ間、前の方たちの
演奏時間は多少、長めにとられているように感じました。(あくまで体感)

実際、4人×15分としても、60分はかかる計算です。
5人目ともなると、どうしても聴き手も草臥れてきます。これで
喋りが上手であれば、ぐぐっと引きつけて場を盛り上げられるので
しょうが、そうもならず。(笑)
とりあえず、会場の広さ的にはなくても大丈夫なマイクを使って
話すことで、せめてもの変化を、と狙いましたが、はて、効果のほどは
どうでしたことやら。

前述したとおり、前の奏者とメイン曲が重なっていたのですが、
音程やテンポ、アレンジなどが、少しずつ異なるのが救いでした。
そうした解釈もまた、弾き手の個性となりますし。

演奏自体は、やはり、ふだんの実力どおりというべきでしょう。
心残りだったのは、ふだんは届く高音に、なぜか届かない部分が
あったこと。
緊張して指が縮んだのか、慎重になりすぎたのか。
あれだけ繰り返し弾いてきたのに──、と、われながら不思議です。
それでも、取り乱すほどの大きなミスはなかったのではないかと。
(↑たぶんきっと、の希望的観測)

観客の方々が、温かく聴いてくださったのもありがたく。
今回あらためて、聴き手の熱はちゃんと弾き手に伝わるのだと実感しました。
SHちゃんも着物姿で、最前列で応援してくれたのでした。Thanks!
130602.jpg
柄半襟&ターコイズブルーの帯揚がポイントになって、初夏らしい雰囲気♪
手にしたバッグは、この日に手に入れた、「AKA+H」さんのものです。

すべて終了したあとは、それぞれに挨拶を交わし、自由解散。

本日の主催者にして、音響面でもしっかり裏支えしてくださった
マンダリン・エレクトロン社のおふたりにもお礼を申し上げてから、
会場を後にします。
帰りぎわ、SHちゃんに頼んで、建物の外で記念撮影してもらいました。
130601.jpg
すっかり解放感に溢れており。

面白いことに、演奏した時間を振り返ってみると、話したことの半分は
記憶から抜け落ちています。思った以上にあがっていたもようです。

それにしても──。
チャレンジはしてみるものだと、感じました。
あらためて演奏することや音楽について、ライヴの力や、ひいては
表現することについて、などなど、いろいろと考えるきっかけともなり、
ひじょうに意義深い体験でした。

ひきつづき、今月末にはウクレレの発表会が控えております。
SHちゃんとデュオで演奏するのです。
そんなわけで息つく間もなく、マトリョミンをウクレレに持ちかえて、
日々、練習をこなしております。(もちろん、マトリョミンの基本音階練習
などは怠りなく(笑))

本来なら、仕事の合間の息抜きであるはずの音楽が、この一カ月は
仕事並みの勢いになってきました。(苦笑)

とりあえず、今月が過ぎればひと段落、かな。

グレード試験当日は、終了後に学芸大学駅まで足をのばしました。
雑貨店「Barden Barden」に立ち寄って、SHちゃんと揃いで入手したものが。(笑)
たぶん、ウクレレ発表会にて身に着けることになろうかと思います。

これについては後日また。
着物 de 試験?!  その1
2010年 06月 17日 (木) 15:20 | 編集
またしばらく、間が空いてしまいました。
いったいナニをいたしていたのかと申しますと──、もろもろの
合間を縫って、趣味ごとにも少々、力を注いでおりまして。

話が長くなりますゆえ、2回に分けます。
お時間のある折にでもお目通しいただけましたら、ありがたく存じます。
(着物を着ての話なので、あえて「日々是うみうし」ではなく、「着迷いごと」に
書いてしまいます)
------------------------
そもそもの始まりは、5月なかば。
マトリョミンのグレード試験なるものを受けることに決めたその日から、
にわかに慌しくなってきました。(試験に関する過去の記事は、こちらこちら

今回受けるのは、1級。
過去の2回とは異なり、観客を入れたミニコンサート形式という、
かなり本格的な試験です。

日程が公表されてから、実施までの期間は、ほぼひと月──。
ほとんど余裕のない中、定員5名の公募についつい手をあげてしまいましたのは、
ひとえに“勢い”がついていたからなのでした。

昨年11月から数えて3回と、人前で弾く機会が増えていた上に、
5月からの限定連続講座「はじめてのマトリョミン合奏」クラスにも参加、
マト熱は上昇するいっぽう。
いえ、もともと右肩あがりでしたが、その勾配がゆるやかだったのが、
急カーヴで上昇しはじめたところに、ちょうど試験のお知らせが届いて
しまった、という次第。
こういうものにもタイミングはあるだろうと、勢いにのって申し込んだのは
よろしかったのでありますが……。

あとになって、試験に参加するひとの顔ぶれを一部知って、
「ああ、やっちゃった」感に見舞われました。ふだんライヴを開いている方たちも
受けるレベルの試験なのでした。

そりゃ、そうです。そうですとも。
なんたって、コンサート形式の試験ですもの。
いまごろ、なにを言ってるんですかね、わたしは。
もう、後戻りはできませぬ。
手をあげたからには、前に進むのみ。
というわけで、15分間をいかに構成するかを考えはじめたのですが。

これが正直、むずかしくも、なかなかに面白いものでありました。

人前で弾く、ということは、当たり前ですけれども「聴くひとを楽しませる」
のが大前提です。(わたしの場合、技術的に“可能な限り”という注釈つきに
なってしまいますけれども)
かつ、今回はあくまでも試験。

技術的にムリすぎず、しかしながら安易すぎず、曲調に変化があるバリエーションで
攻めたほうがよろしかろうと、選曲に頭を絞ります。
持ち時間はわずか、15分間。
演奏と、MCとの兼ね合いを考えると、3曲が妥当なところでしょうか。

構成を考えるにあたっては、聴衆の半分はマトリョミンという楽器に初めて接する、
という思い入れで臨みます。
(マトリョミンという楽器をレクチャーすることも、試験の一部に入っているため)

さて、そうなると。
MCなしでいきなり演奏に入って「なんぢゃこの楽器?」と思わせ、つづいて説明、
そしてまた演奏、といった流れがいいだろうか。
いやあるいは、先にしゃべったほうが?? 
メインはクラシックがよいかしらん。だったら、軽快な曲目を入れないと、
聴き手の耳が飽きてしまいそう。
なんたって電子音だし、ボリュームの強弱がつけられない楽器だし……。

いっぽうで、マトリョミンという楽器を弾く人の数はある程度限られており、
今回の試験にあたり、聴き手はイベントで弾いた曲をすでに聴いてくださった方が多い、
という事実があり。
曲や演出がかぶると、目新しさには欠けてしまいます。
──いやでも、聴衆の半分はマトを知らない、という思い入れで臨むことに
したのだから、と、考えはぐるぐる廻るのでした。(笑)

手持ちの駒(曲)の組み合わせをパズルのように繰り返し、やがて
「よし、これで」と落ち着きました。

うち、一曲はあえて新曲。
正直不安はありますが、試験の日がちょうど、入梅の時季にあたることもあり、
それにちなんだ曲を入れたいという気持ちが強かったのでした。
↑えー、結果的には「試験」であるという前提を考えれば、弾きこんだ曲に
 すべきであったと、これは反省点のひとつとしてメモしておきますです。


幸いなことに、ふだんのレッスンが試験前にちょうど3回入っています。
3曲それぞれ、師匠の濱田佳奈子先生に細かい注意点を受けることができる。
そう思っておりましたが、現実は甘くはなく──。(あたりまえ)
曲目ごとに課題が見つかり、それをこなすのに必死のありさま。
そんな中、竹内正実先生の「はじめてのマトリョミン合奏」クラスにて、表現方法や曲を
伝えることへのこだわりについてなど、こまやかな話を伺えたことは、
頭を整理していくうえでおおいなる助けになりました。

そんなこんなで、あわただしく一カ月が過ぎていき。
試験直前には、マンション内の会議室を借りて、曲ごとの練習、
さらにMCも入れた「通し」で、動画撮影をしながらの練習を数回こなしました。
(仕事や雑事との兼ねあわせでスケジュールを組んで、もうほとんど仕事化(爆))
その最後の練習の折、SHちゃんが陣中見舞いに来てくれました。
こんな素敵な差し入れとともに。↓
140601.jpg おいしかった~♪

本番には、夏めいたひとえ着物で臨むつもりでしたので、この日も着物で練習。
120601.jpg

さて、今回は聴き手にまわるSHちゃんに、通しで観てもらいます。
「MC長すぎ」、「二曲目の○○のあたり、音が曖昧」等々の的確な
アドヴァイスをもらいつつ、トータル17分間ほどでまとめる形に仕上がりました。
現段階では精いっぱい。あとは、当日の出来次第ということで……。

さあ、いよいよ明日が本番となりました。           
                           (つづく)

※マトリョミン
  「マトリョ」ーシカ+テル「ミン」=マトリョミン
  マトリョーシカの筐体に、テルミンとおなじ機能をもつ基板を組み込んだ、
  ちいさな電子楽器。詳細、マンダリンエレクトロン社にて。
やわらかな鋭角
2010年 06月 08日 (火) 17:42 | 編集
これもまた、先月の話。
mさんと久々のデエトの舞台となったのは、国立新美術館でした。
建物に入ったことはあっても、観覧のために訪れたのはその日が初めて。
機会があっても体調がすぐれなかったり、タイミングが合わなかったりと、
ご縁がない美術館になっていたのでした。

当日は、雨。

なんとなく、やっぱりご縁が薄い美術館なのかしらん、などと思いながら
行ってみましたら──。
懸念はあざやかに反転して、心の中に光が点るような嬉しい数時間になったのです。
それは、ルーシー・リーのおかげでした。

名前だけ知っていて、いくつか、作品の写真も見たことはあって。
じぶんの中のわずかなデータを下敷きに、都会的なセンスの陶芸家? といった、
曖昧な印象をもって出かけた「ルーシー・リー」展でしたが、いやはや。
みごとに「百聞は一見に如かず」でありました。
誘ってくださったm さんに、感謝。

ルーシー・リーが経た陶芸家としての道のりは、現在の国立新美術館のサイトにても
詳しく、述べられています。

その中では、彼女の作品をおおきく3つの時期に分けて説明されています。
初期~形成期~円熟期。
それにともなって、会場の展示構成も成されており、順に見ていく
面白さもあります。

興味ぶかいことに、どの時期にも通底して、「洗練された素朴さ」が感じられました。
そしてまた、ことに円熟期以降の、「やわらかな鋭角」と呼びたいフォルムには
魅了されました。
──どちらも矛盾した言葉の組み合わせに見えましょうが、そう言わずにいられない
世界が、彼女の作品から伝わってきたのです。

もう一点、目を瞠らされたことがあります。
80歳を過ぎて創られた作品にも、たくまざる初々しさ、瑞々しさが充ちていること。
見ていて、おもわず微笑みかけたり、手を差し伸べたりしたくなるようなものたちの、
なんと多かったことか。
もし、この器ひとつが、家のテーブルに載っていたとしたら。
すべての生活を見直し、器にあった暮らしかたをしたくなるにちがいない──。
そう思った作品もありました。

こんな風に、すっかり展示に耽溺したのはもちろんですが、さらに嬉しかったのが
映像コーナーでした。
80歳を過ぎたルーシーを訪ねた、BBCのドキュメンタリー映像が流れていたのですが、
彼女のひととなりまで伝わってくる内容で、mさんと肩を並べて熱心に見入りました。

ルーシーと親交を深めた三宅一生氏が、ロンドンに立ち寄るたびに彼女の家を
訪れた、と聞きますが、作品はもちろんのこと、彼女の人柄にどのように
元気づけられたのだろうと、想像せずにはいられません。

残念ながら、三宅氏が企画ディレクターを、安藤忠雄氏が会場構成をつとめた
「U-Tsu-Wa」展(2009)は見逃してしまいました。
でも、ルーシー・リーに焦点をしぼった今回の展覧会で、はじめて彼女に
出逢えたことは、わたしにとっては幸せな巡りあわせだったのかも……。
そのように思えます。

今月21日まで開催されているルーシー・リー展。
せめてもう一度、足を運びたいと願っています。
banner02.jpg

--------------------
ご存知の方が多いでしょうが、建物内はなんだか宇宙的な空間です。
240501.jpg
240502.jpg展覧会を堪能したあと、二階に浮かぶティーサロンにて、
mさんとお茶を。エクレアをいただきつつ、余韻に浸りました。

雨でしたが、着物。ただ、写真を撮り忘れてしまいました。たしか、ルーシー・リー展に
雰囲気を合わせて、この組み合わせにしたように思います。
24050b.jpg
夏じたく展 その3
2010年 06月 06日 (日) 17:23 | 編集
「鶴翔閣」でたっぷりと夏じたくを堪能したのち、かをるさんと
もうすこし三渓園をめぐることにいたしました。
……でも、その前に。
なにしろ喉が渇いて仕方ありませぬ。

空腹時や渇き時に、わたしが胡乱な人間になるのはよく知られた
ことでありまして──、さっそく、園内のお休みどころに足を
向けたのでありました。

その名も「月影茶屋」。
2205020.jpg
夜ともなれば、池の面に月影が落ちるのやも知れませぬが、
なにしろ炎天下。座った前には、夏らしい光景が広がっております。
こちらで、今年の「初ごおり」をいただきました。
2205021.jpg まっちゃ味ミルクがけ、美味。

うしろに、お年を召したご夫婦が座っておられたのですが、奥さまが
とつぜん、わたしに声をかけてこられました。
「まあ、あなた。おもしろい帯をしてらっしゃるわねえ。娘時代にね、
こんな柄の着物を着てたのよ。ねえほら、あなた」
こんどは振り向いて、ご主人に話を振られます。
笑顔で見守るご主人のかたわらで、奥さまはひとしきり、昔を懐かしんで
おられました。
時ならぬカンバセーション・ピースの役割を果たしたのは、江戸裂(えどぎれ)を
寄せ縫いした帯。
たぶん、縫いこまれた布のいずれかが、奥さまの琴線に触れたのでしょう。
2205026.jpg(以前撮ったうしろ姿。一日着たあとなので、背中が……)

さて、氷を食べ終えて、夏じたく展の別会場にも寄ってみます。
途中わたった橋の上に、影がくっきりと。
2205022.jpg
そして、この日はこれだけでは終わりませんでした。
帰りの駅に石川町を選んだおかげで、思いがけず中華街にも立ち寄れたのです。

土曜日の中華街は、どの通りも人、ひと、ヒト。
「ひとづかれ」してしまって、中華街にあるふつうの喫茶店でひと休み。
のち、中華菓子と肉まんを買って帰路についたのでした。

翌朝、ふかしたての肉まんのおいしかったこと──!
2205023.jpg ⇒ 2205024.jpg

けっきょく、わたしの食い気にはあまり変化がみられない、
という事実も判明した一日でした。やれやれやれ。
夏じたく展 その2
2010年 06月 05日 (土) 17:09 | 編集
そんなわけで、ゆるりと昼時を過ごしたあとの三渓園。
昨年もこのようだったな、と思い出す、初夏の容赦ない陽射しが降り注ぎます。
2205016.jpg
砂利道を踏みしめながら向かうは、「鶴翔閣」。
こちらは一棟まるごと、展示にも貸し出しをされる建物でして、
昨年も「夏じたく」展の会場となっていました。

第一の目的は、なんといっても桃ちゃんさん、こと、日本刺繍作家・
飯島桃子さんのコーナー。
昨年も垂涎ものの作品が並んでいましたが、今年はいかに??
履物を脱いで、心躍らせながら向かいます。

うかがってみると、うおー。
いっそうの充実っぷり!
湧き上がる物欲をこらえつつ、まずは写真を撮らせていただきます。
2205013.jpg2205010.jpg
ご自身で藍染なさった帯地がなんとも魅力的。
2205015.jpg2205014.jpg 
猫の三白眼っぷり、はたまた、蟹、泡。釘付けです。

鼻緒の数々にもうっとり見惚れましたが、逡巡の末、昨年とおなじく
刺繍半襟をいただくことにいたしました。麻地に青い実が映えて──。
2205017.jpg
作り手の桃ちゃんさんは、着物が似合う美人さん。
独特の雰囲気があって、風情がなんともよろしいのです。
2205019_20100602231217.jpg
締めておられる帯も、ご自身の作品。この後姿にうっとり。
2205011.jpggekisha.jpg 激写ちう。

そんなふたりを様子を見守る かをるさん、垂涎の綿薩摩にご自身で作られた帯で。
2205012.jpg
あと少し、つづきが……。早めにUPいたします。  (つづく)
copyright (C) 2007-2009, Io Sakano all rights reserved.
無断転載は固くお断りいたします。
designed by polepole...

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。