ある日とつぜん、着物に目覚めたものの──、さてどうすれば? 迷いながら訊ねながら学びながらの着物日々記録。
*** 着迷いごと ***
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闇に浮かぶ。
2010年 11月 17日 (水) 23:18 | 編集
先週、13日(土)から始まった、清澄庭園「晩秋のライトアップ」。
ちょうど落ち合う機会のあったSHちゃんと、ぽくぽく足を運びました。

ここ、清澄庭園は、いわゆる「回遊式林泉庭園」。
池の周りを辿り、ときに「磯渡り」を楽しみ、名石や木々を愛で、
と過ごすうちに、小一時間はすぐに過ぎていきます。

少々、来歴に触れてみますと。

江戸時代に、豪商の屋敷~下総国城主の下屋敷と、持ち主を替えながら、
やがて荒廃。
明治11年に、岩崎弥太郎氏(現在、NHKの大河ドラマで、俳優・香川照之が
強烈な個性の持ち主として演じてますが……)が買い取り、2年かけて、
あらためて形を整えたそうです。

もともとは、現在隣接する清澄公園もふくめた庭園で、「深川親睦園」と
呼称をつけ、三菱財閥関連会社に勤める社員の福利厚生施設や、来賓接待の場として
利用されたとか。さすが、規模がちがいます。

弥太郎氏の死後も、岩崎家の手で着々と造園工事が重ねられたのち、
「回遊式林泉庭園」としての完成をみたと、資料にはあります。

大正12年(1923)の関東大震災時には、大きな被害を受けるも、図らずも近隣の
住民の避難場所として役立ち、多数の人命を救ったそうです。
翌大正13年(1924)に、現在の清澄庭園にあたる場所が、当時の東京市に
寄贈されたとのこと。ありがたや。

そうした由来をもつ清澄庭園の、現在の雰囲気はといえば。
よく晴れた春先など、しつらえられたベンチに腰を下ろせば、ふうっと午睡に
引き込まれそうになる──、そんな長閑さがただよう場所です。

深川出身の作家・宮部みゆきさんの初期短編集「我らが隣人の犯罪」(文春文庫)に
収められた「気分は自殺志願(スーサイド)」を読んでいただくと、分かりやすいかも
知れません。
この短編を初めて読んだのは単行本刊行時ですから、およそ20年ほど前でしょうか。
読みながら「ああ、この短編の舞台は清澄庭園にちがいない」と感じたものです。
いまもおおむね、変わっていないような。(笑)

おっと、すっかり前置きが長引きました。
あらためて、「晩秋のライトアップ」。

ライトアップ自体はかなり前から始まっていましたが、近場だとかえって
足を運ばないものでして。
今回はじめて「夜はどうかなあ。ちょっと覗いてみようか」程度のかるい気持ちで
立ち寄ってみて、驚きました。

まるで、夜の杜に足を踏み入れたかのよう。
yamini04.jpg
人声もそこここに散り、私たちを含め、足をとめて撮影する人の多さも
じゅうぶん感じるのに、歩を進めるほどに、静謐さと、澄んだ空気が
染みてきます。

たまたま、そう感じるような巡りあわせだったのか……。
yamini02.jpg 中の島のハゼ。水鏡に、紅葉が揺れて。
yamini05.jpg 闇に浮かぶ茶室「涼亭」。

期間中、入口に近い大正記念館にカフェコーナーが設けられていて、
19:30までに入れば、珈琲やお茶、ケーキなどもいただけます。
晩秋のライトアップは、21日(日)まで開催されているもよう。詳細は、こちらにて。

入園料150円で、ずいぶん贅沢なひとときを味わえました。
昼の長閑さ、そして夜の静けさ。それぞれに魅力があります。

魅力といえば、庭園界隈も。
ここ10年ほどで、ずいぶん雰囲気が変わりました。
古い長屋にカフェやギャラリー(カフェも併設)が作られたり、北欧雑貨を中心に
扱う雑貨店が開かれたり。
ちょうど10年前に、「清澄白河」駅が開設されたのでしたが、並行して開発も
進み、人口もずいぶん増えたようです。
やはり駅ができると街の変化は大きいのだと、立ち寄るたびに実感します。

いっぽうで、20年越しの見どころもたっぷり。
すこし歩けば芭蕉記念館、その先から隅田川沿いの護岸にも出られて、そぞろ歩きを楽しめます。
個人的には、開館当初からファンだった「深川江戸資料館」をお奨めしたいところ。
このブログでも何度かルポしていますが、江戸時代の町並みを再現した一角で、ふと
小上がりに腰を下ろしたりするだけでも、心が浮き立ったりいたします。
や、そりゃ、時代小説贔屓ってこともおおいに関係してるとは思いますが。(笑)
庭園からも、歩いてすぐです。

そういえば、今年7月に改装開館後は、まだ行けていないのでした。
空き時間にまた、ふらふらしに参るといたしましょう。

さてさて。
庭園を訪れたこの日は、夕方別の場所で用があり、ふたりして着物で
出向いたのでした。出先で、着物ごころがあらたに立ち騒いだ日でもありました。

その詳細は、ちかぢか、また。
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